神戸長田区『龍の髭』ラーメン店主殺害事件

神戸市長田区のラーメン店『龍の髭』の店主が射殺されてるという衝撃な事件が起きています。店主は暴力団の組長であったと話題に。2023年4月22日午前11時すぎ、神戸市長田区のラーメン店で、店主の男性が頭から血を流して倒れているのを従業員が発見し、その後、死亡が確認されたとのこと。

事件とわかるまで時間がかかりました。

「脳梗塞的な病気」という通常の搬送、病院でCT検査の結果、脳内に弾丸が残っていることがわかり、捜査体制を敷きます。緊急配備が引かれたのは３時間も経過していました。

口径の小さい拳銃で口から撃たれたと言われますが、右目下あたりを撃たれたとも。格闘技経験のある店主です、不意を付かれた可能性も指摘されています。

死亡した男性は特定抗争指定暴力団「山口組」系弘道会傘下組織の余嶋学組長。組長がラーメン屋さんを経営？と思いましたが、問題を抱えているようで、いわゆる「1人組長」という状態のようです。

神戸市には分裂した神戸山口組が勢力が強かった地域ですが、現在は六代目山口組が優勢となっているようです。同じ兵庫県で2020年、居酒屋の準備をしていた古川組組長がM16というマシンガンで銃撃され殺されている事件も発生しています。抗争による残党狩りのような事件ですが、今回の事件は、抗争とは関係がないようです。

店主は、余嶋(よじま)学組長(57歳)。属していた組織は「山口組」弘道会傘下組織。神戸市で弘道会の直参とよばれる組織でした。余嶋組長は六代目山口組弘道会の3次団体「湊興業」の組長でした。六代目山口組の司忍組長の母体である弘道会は、中心は名古屋。湊興業は、神戸市内で唯一の弘道会系の組だった。

2012年頃に弘道会の直参に昇格し、神戸市須磨区に組事務所を出している。順調だった時期もあるようですが、金儲けの下手らしく、生活にも困窮していたといいます。若い衆もなく、車もない。原付きと自転車の移動だったようです。ラーメン店は経営者が別いて、雇われ店長という形で仕切っていたようです。

組長がラーメン屋の店長というのは業界では有名だったといいます。インスタグラムを駆使し、投稿、自身の日常なども綴っています。味には定評があり、現役の暴力団組長ということは関係者ならわかりますが、ラーメン愛好する者にとっては気にすることでもなかったようです。

ヤクザ人生に見切りをつけて、穏やかに過ごそうとしていたようですが、逮捕歴も相当あり、組織も借金がある状態で足抜けはさせてはくれなかったようです。

対立している神戸山口組の可能性もゼロではないと思われますが、すでに勝敗は喫しており、細々とラーメン店で凌ぐ1人組長を襲う理由はありません。ヤクザ特有の「落とし前」のようです。

現役組長がラーメン店長ということは驚きですが、昔は、足を洗った組員が経営してるということはよくある話です。個人営業している店には、入れ墨や小指のない人もちらほら見た記憶があります。

ラーメン、居酒屋などは定番でしたし、仕入れルートがるのか焼肉店も多かったような気がします。時代が移り現在は成り立たないようですが。

この余島組長のお店も、評判は相当良かったようで、地元では人気だったようです。一杯750円の「テールラーメン」が看板メニュー。美味いと評判の人気店だといいます。食べログは3.49と評価で、高い部類です。

事件があった店は、兵庫県神戸市長田区東尻池町9-1-24ですが、この周辺には番長地区があります。

神戸市長田区番町地区は、兵庫県神戸市長田区五番町、六番町一帯を指す地区名。東洋一のスラムと言われた日本最大のスラム、葺合村の「新川スラム」に次ぐ、同市2番目の規模のスラムが存在し、被差別部落でもあったが、神戸市は既に公的には「同和地区」の指定を行っておらず、当地区も同和地区には指定されていない。

新川地区と同様に山口組関係者も多く、2015年10月8日には長田区五番町2の暴力団事務所で指定暴力団山口組（総本部・神戸市灘区）から分裂した暴力団「神戸山口組」が定例会とみられる会合を開いたことが警察により確認されている。

山口組は同和系と朝鮮系の対立が4代目あたりまであったと言われます。神戸が同和で名古屋が韓国系という人もいますが、関東に住んでいると同和問題はあまり触れることがありません。関東では埼玉にわずかにある程度と認識しています。私が住む川崎市川崎区では、朝鮮系が稲川会を形成しています。

以前は、桜本・大島町あたりでも南と北が存在し、稲川会が南の韓国系、二率会に北朝鮮系と自然な棲み分けがあったと聞きます。中学の同級生が卒業と同時に、その筋にいった子がいますが、そんなことを言っていた記憶があります。