Top Gun Maverick 中国撤退 ロシア資本で制作

社会考察

「トップガン マーヴェリック」制作に露オリガルヒから資金を受けている。このことから一部で「アカデミー賞のノミネートから除外」するように求める声が上がっています。

2019年7月12日にパラマウント配給で公開される予定だったが、コロナロックダウンの影響をもろに受けた作品。延期を繰り返し上映にこぎつけた。待たされた分、期待が膨らみ世界興行10億㌦を超え、予想収益をうわまり、パラマントの株価を押し上げるほどの成功を収めている。

当初、この作品には中国のテンセント・ピクチャーズが大きく関与してきたが、地政学的懸念を理由に撤退している。制作から撤退し、資金も引き上げている。マーヴェリックのフライトジャケットに背中に描かれていた台湾の国旗と日本の国旗が、予告編に登場したフライトジャケットから削除されていることを報じた。

このジャケットの2つの国旗は実在する米軍艦艇が航海時に台湾や日本に寄港したことに由来するものであったが、お金を出している中国に忖度した形で、批判を浴びる。米国国務長官マイク・ポンペオは、映画業界に対して検閲を受けいれないように警告した。

チャイナマネーを失ったため、その補填としてロシア系のマネーがあてがわれたようである。ロシアのオリガルヒ、ドミトリー・リボロフレフ氏が資金提供していたと報じられている。

「肥料王」として知られるリボロフレフ氏は、1995年にロシア最大の化学肥料の原材料であるカリを生産するロシアのウラルカリ社の会長に就任し、2010年に同社の株式を65億㌦で売却し、その翌年に仏サッカーチームASモナコを買収してオーナーとなった。

2008年には、トランプ前米大統領がフロリダ州パームビーチに所有していた物件を購入したことでも知られる。

ウクライナ人コミュニティ団体が「ロシアがハリウッド映画産業に及ぼす影響について深刻な懸念がある」。資金提供に関与したことで台本の内容に干渉した可能性を指摘。ストーリーの中にロシアが出てこなかったのは、リボロフレフ氏の意向によるものではないかと推察している。

オリガルヒとは?

ロシアの新興財閥、経済勢力のこと指す。ロシア系オリガルヒ、ウクライナ系オリガルヒと旧ソ連圏から派生。経済活動だけでなく諜報活動や外国にいる批判勢力に圧力をかけている。

ソ連の崩壊に続くロシア経済の民営化を通じて、1990年代に急速に富を蓄積したソ連邦構成共和国の大富裕層「オリガルヒ」。

崩壊過程のソビエト国家は国家資産の所有権をそのままにして、国家財産を取得する手段として、元ソ連当局者(主にロシアとウクライナで)との非公式な取引による競争が可能になって、政治力も兼ね備えた大富裕層が生れた。

こうして成立した新興財閥は、連邦レベルから地方レベルに至る政治家及び官僚機構との癒着によってその存在を拡大させていった。この過程で政治家や官僚に影響力を行使するためにテレビや新聞を中心とするメディア支配に走った。

プーチン大統領就任にともない、政権と新興財閥の蜜月状態に変化が生じることとなった。プーチンは、テレビを始めとするマス・メディアを保有し政治的影響力を行使して政権と対立関係にある新興財閥に対しては抑制策を取った。

ドミトリー・エフゲニエヴィチ・リボロブレフ 1966年11月22日生れ

1995年にロシアの肥料メーカー「ウラルカリ」の会長になった。 2010年にウラルカリの過半数株を、クレムリンとつながりのあるオリガルヒ3社に65億㌦で売却した。2021年の時点で、純資産は67億㌦と推測。フォーブスの億万長者リストで391位にランクされている。

彼の名前が大きく取り上げられたのは、絵画を使った資金洗浄「イヴ・ブーヴィエ事件」。

イヴ・ブーヴィエはスイスの実業家であり、ブーヴィエ事件での彼の役割で最もよく知られている美術商であり、フランスとモナコで彼に対して刑事告発が行われた。彼は、芸術作品、豪華品、その他の収集品の輸送、保管、科学的分析、保存を専門とする国際企業であるNaturalLeCoultreの社長を務めていた。

ドミトリー・リボロフレフの個人信託によって管理されたコレクションは、約20億㌦の価値があると推定され、レオナルド・ダ・ヴィンチのような古典の巨匠から、マグリットやモディリアニといった有名なモダニストの画家も含まれていた。

2015年2月、ブーヴィエは作品リストに新たな戦利品を追加すべく、モンテカルロにある顧客の家へ向かった。それは持ち主が1,400万€(約1,800万㌦)での売却に合意しているとされるマーク・ロスコ(ロシア系ユダヤ人のアメリカの画家)の「No.6(Violet, Green and Red)」として知られる作品だった。

モナコ公国検察局が彼を詐欺とマネー・ロンダリングの共犯として起訴した後、ブーヴィエはフィナンシャル・タイムズ誌に「私は待ち伏せされて強制収容所に入れられた」と主張した。ブーヴィエは絵画の価格を不正につり上げ、また何百万ドルもの不当利得を横領したとして起訴されている。

ビジネスの世界にはいる前は、医者として働いていた。 ソ連末期、医師の収入だけでは家族を快適に養うには十分ではなくなったため、事業プロジェクトを開始しました。大学教授である父と一緒に設立した地元の工場の労働者にサービスを提供する小さな医療事業でした。

1992年、ロシア財務省から証券取引免許を取得、故郷ペルミ地方で最初の証券会社と投資会社を設立。

1994年、銀行を設立した。ロシアでは、石油やガス部門は、投資家の関心高いが、当時未発達だった鉱床を独占する。鉱床とは、資源として利用できる元素や石油・天然ガスなどが濃縮している場所で、採掘して採算が取れるものを指します。

1990年代前半から半ばにかけて、資本蓄積の暴力的な性質は、ペルミ地方のような同国の工業的に発展した地域を含め、暴力的な犯罪者が企業の支配権をめぐって戦い、企業に「保護」料金を課すことを引き起こした。

犯罪集団との協力を拒否したリボロフレフは、1993年にボディガードを雇うことを余儀なくされ、その後 1995 年に家族をスイスの安全な場所に移しました。

マフィア・ギャングの関係を拒否。同じく拒否していた「トレードハウスFD」経営者パンテレイモノフが殺害される。逮捕されたのは、地元のギャング、オレグ・ロマキン。

オレグ・ロマキンはリボロブレフが殺人の背後にいることを匂わせ、避難する。その結果、逮捕されてしまいます。公判前勾留で11ヶ月拘束されるが、実行犯・ロマキンが焼原を撤回、殺害の罪で15年の禁固刑の判決を受ける。

この逮捕は、様々な憶測を呼びます。最終的に無罪になるが、「自由と引き換えに会社の株式売却」を強要されたが、拒否したと述べている。

その後15年間、リボロブレフはウラルカリの経営に専念し、最終的にはウラルカリを主要なグローバル企業に育て上げた。 2010年にプーチンよりのオルガヒリに売却している。トランプが大統領になったときに、ロシアとの関係を追求されるが、その中心的人物と言われる。

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