「ロイヤルホスト」双日の傘下で回復できる?

社会考察

子どもころ、定期的に訪れるロイヤルホスト。

なくなった母とよく来ていたので、今は、命日に訪れて、供養的な感じで食事をしています。母は車の運転が好きで、70歳近くまで運転をしていました。ロイヤルホストの駐車場が停めやすくて、それもあったのかな。

日本で最初のファミレスは、1970年7月7日、東京都府中市にできた「すかいらーく」ですが、ほぼ同時期に九州・福岡で誕生させている。市場規模25兆円の日本の基幹産業のひとつとなった“外食産業の礎”を築いた。

1951年、福岡空港の国内線運航開始と同時に同空港内に食堂運営と機内食の納入を始める。

1953年、福岡市の中洲に、フランス料理店「ザ・ロイヤル」を開業する。オープンして3か月後、新婚旅行で来日したマリリン・モンローとジョー・ディマジオが来店して気に入り、3日続けて通ったといわれているお店。

「マリリン・モンローはロイヤルのオニオングラタンスープを3日連続で食べた」との旨がメニュー表などに書かれている。夫妻が訪問した際、好んで食したとされる。

1959年、福岡市天神の新天町内に日本でのファミリーレストランの草分けとなる「ロイヤル新天町店」を出店。他社に先駆けてセントラルキッチン方式やフランチャイズ制を導入した。

ロイヤルホストの功績として、外食の産業化があります。

日本で最初に、セントラルキッチン方式を導入し標準化します。ファミレスの前に、航空機内食を納品していた関係もありますが、1969年には、食材を一括調理、冷凍で各地の店舗へと送り出す集中調理工場「ロイヤルセンター」を建設している。

セントラルキッチン方式や冷凍食材に関しては、職人気質の職場ですから拒絶反応と批判が強くありました。冷凍食材にしても然りです。

ロイヤルホストの看板メニューは、オニオングラタンスープ 。¥450とリーズナブルです。

1970年の大阪万博での成功。

大阪万博には、アメリカの企業家ハワード・ジョンソンがレストランを出店する予定だった。モーター・ロッジというレスラオンチェーンで成功を収めていた人物です。

この計画を聞きつけた江頭は、本場の店舗運営ノウハウを吸収するチャンスだと考え、人件費をロイヤルが持つ形でスタッフを派遣する承諾を得たが、不採算を理由にハワード・ジョンソンの出店計画そのものが頓挫した。江頭はハワードジョンソンの支援を前提にロイヤルが運営を代行することを提案。程なく駐日米国大使館から正式に出店要請を受けるのだった。

大阪万博では「カフェテリア・レストラン」「ウエスタンステーキ・ハウス」「ハワード・ジョンソンショップ」「ケンタッキー・フライド・チキン」の4店舗を展開。これが大成功を収めます。

赤字を予想して、撤退したハワード・ジョンソンですが、万博は予想を超える来場がありました。採算ライン7億円でしたが、11億の売り上げをもたらします。たくさんのお客に対応でき、効率的なセントラルキッチンの有効性を示します。

コロナで赤字・債務超過寸前で、双日の傘下に。

2021年2月15日、総合商社の双日と資本提携をします。事実上の傘下に入り。双日は日本7位(世界10位)の総合商社で、2003年に日商岩井とニチメンが合併した会社です。

ロイヤルHDは「ロイヤルホスト」の外食事業、空港・高速道路内のレストランなどのコントラクト事業、機内食事業、「リッチモンドホテル」のホテル事業が主要4事業を展開していましたが、コロナの影響ですべて赤字に陥ります。最終損益は275億円の赤字。

長期間続くコロナの影響で、需要がいつ戻るか見通せないため、2020年12月末の自己資本208億円を食い潰し、債務超過に転落するのは時間の問題でした。双日などから240億調達して、自己資本比率を回復、機内食事業は双日に売却し、連結から切り離します。

双日は他の商社と比べ、消費者に近い小売業とは関係を持てていませんでした。小売部門の強化を図れます。ロイヤル側も赤字の一番の原因となっている機内食を切り離すことができ、双日は航空ビジネスをしていることから、手放すことがない。祖業である機内食事業を目の届くところにおいておき、参入障壁が高いため、需要が回復したらと考えているはず。

コロナ禍では、多くのファミレス事業者が赤字になりましたが、サイゼリアなどの勝ち組もいます。ロイヤルHDは、お手本のような多角化リスク分散企業と言われたが、レストラン、航空機ビジネス、ホテルなどすべてが直撃を受けてしまう。

2022年、TBSの番組でシェフの物言いで炎上

一流料理人がファミリーレストランやコンビニエンスストアのメニューついて合否を判定するTBS「ジョブチューン」。ロイヤルホストの看板メニュー「パンケーキ」に対して、7人の審査員のうち6人が不合格としました。4人以上が合格とすれば、合格商品となるので、評価はあまり高くなかったといえます。

審査をしたシェフの言い方が視聴者の癇に障ったようです。

創業者は、江頭匡一

1923年3月25日 – 2005年4月13日(82歳没)ファミレスの草分け的存在であるロイヤルホストなどを展開するロイヤル株式会社の創業者。

明治大学を中退し、1946年、米軍春日原ベース内の売店の指定商人を始めたことを切っ掛けに、1950年、ロイヤルの前身会社・キルロイ特殊貿易株式会社を設立。1951年、福岡空港の国内線運航開始と同時に同空港内に食堂運営と機内食の納入を始めた。米軍基地でシェフの見習いとして働き、ビジネスで成功した後、1956年に『ロイヤル』を設立。

ロイヤルホストは、現在は北海道から沖縄県まで220店舗(2022年7月1日現在)を展開している。なお北東北、山形県、栃木県、岐阜県、三重県、北陸3県、山陰、四国、佐賀県には店舗がない。天丼専門の「てんや」も運営。ピザ専門の「シェーキーズ」、数は少ないが「シズラー」も運営している。

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