パンダ返還 かわいい文化につけこむパンダ外交

社会考察
和歌山アドベンチャーワールド

上野のシャンシャン23年2月21日に返還しました。シャンシャンの中国への返還をめぐる日本人の大騒ぎは、中国でも話題になりました。続いて22日にはアドベンチャーワールド(和歌山県)の永明(30歳・雄)、8歳の双子のパンダ・桜浜、桃浜(ともに雌)が中国へ。

中国人と接する機会があったので、聞いてみると関心はあまりないという感じです。希少動物ですから、26箇所の動物園や保護センターで接することができるようです。これ多いのか?疑問ですが、日本人の方が上野や和歌山で見られますから身近かも知れません。

上野動物園で生まれたシャンシャンの両親は、2011年に中国から借り受けたパンダなので、協定に基づいて2頭の間に生まれたシャンシャンも中国側に返還されなければならない。子供ができると1度は見せてあげたい感情がありますので、好き嫌いにかかわらず足を向けてしまいます。

パンダは中国にとっては道具です。関係が悪化すると「返せ!」と言ってくる。2012年に上野動物園で生まれたパンダに、石原都知事は生まれた子供「尖閣諸島と名付けて送り返せ!」と言ってのけた。パンダ外交、道具として中国のプロパガンダをよく理解している政治家だったのであろう。

中華人民共和国は1950年代からパンダ外交をより顕著になり、現在も続いている。1957年から1983年にかけて、24頭のパンダがソ連、北朝鮮といった共産主義の国、そして西側、米国、英国、日本を含む9カ国に友好の印として送られた。

1972年、「ニクソン・ショック」中南海で毛沢東中国共産党主席と握手するニクソン大統領

1972年のニクソン大統領の中国訪問の際に、毛沢東は2頭のパンダをアメリカの動物園へと送ることを約束した。その返礼として、ニクソン大統領はジャコウウシを中国に贈った。この贈り物のやり取りは、当時友好が深まりつつあった米中関係を象徴する出来事でした。

この訪問は「ニクソン・ショック」と呼ばれ、冷戦期の大きな出来事でした。中国はソ連の陣営でしたが、国境付近で軍事衝突、対立が表面化。米国はベトナム戦争の泥沼化、国内の反戦運動が盛り上がり、お互い問題を抱えた米中は対立から和解に舵を切り、接近します。

中国の国宝が送られたわけです。米国内だけでも初日には2万人以上が、初年度にはおよそ1100万人がパンダの見物に訪れました。大人気だったわけですが、熱狂的な人気は続きません。日本ほど特別な存在ではないようです。外交の道具として送られた国々は、最初には人気があります。継続しているのは日本ぐらいです。

東日本大震災が起きてしばらく、芸能事務所「ジャニーズ」がパンダ誘致をいい出した事がありました。 発案者は、ジャニーズ事務所の当時社長候補ともされるマッチこと歌手の近藤真彦さんだった。民主党政権でしたから、野田首相も前向きな姿勢を示し、日中首脳会談でパンダのつがいを貸与する方向になった。

パンダを呼んで動物園に客が呼べると、浅はか極まりない人たちですが、国民は馬鹿ではありません、猛反発を受けて実現はしませんでした。中国政府の外交の道具として使われていることを理解せず、ジャニーズの単細胞アイドルは、その政治的な意図を一向に気にせず、パンダの可愛さに騙されて、好きになる。

近藤真彦さんは女性問題で追放されていますから、然るべき判断だったと思えます。馬鹿はろくなことを言い出しかねません。

中国南西部の四川省、陝西省、甘粛省に生息。体長120〜180センチ、体重70〜125キロ。野生ではタケの幹、葉、タケノコのほか昆虫やネズミも食べる。野生の個体は1800頭程度と思わます。

パンダを食べる中国人

2015年5月のニュースですが「中国で野生のパンダ射殺し肉売買」というのがありました。それほど昔のことではありません。

1件明るみに出るということは、食肉として売買する組織がある可能性もあります。希少動物ですから、遭遇は稀でしょう。狩りに行って偶然見つけた場合「売れる、掌付きだ」と思うそうです。密猟さらた動物は、闇市場で高額取引される。パンダの肉は最終的には1㌔1000万の価格がつくと言われます。

中国では「熊掌(クマの手)」が伝統的に食べられているため、パンダも標的にされます。竹を主食としているため、低脂肪でさっぱり味。熊肉と比べて獣臭くないといわれています。

絶滅危惧種もたべる、コロナもコウモリを食べて広まったといわれますし、ゲテモノ食いは改める必要があります。日本も変な食文化がありますから。

  • CNN2015年5月14日

    中国の国営中央テレビ局は、同国南西部の雲南省で野生のパンダ1頭を銃で殺し、肉を売り付けた疑いがあるとして計10人を拘束したと報じた。

    地元警察が昨年12月に、クマの肉の違法売買に関する情報提供を受けて捜査中、パンダも犠牲になっていることが判明したという。DNA鑑定などが決め手になったとしている。

    同省の科学捜査部門の責任者は中央テレビ局の取材に応じ、重大な犯罪と受け止め、DNA鑑定について再検査を命じパンダが犠牲になっていたことを突き止めたと指摘した。

    容疑者10人のうち、3人が正式に逮捕され、このうち兄弟の2人が主犯格とされる。2人は雌のパンダを射殺したことを供述したが、「大型の動物」と思って撃ったと釈明している。

    売り払った肉は重さ35㌔で、手の部分は4800人民元(約9万2300円)の値段でさばいたという。容疑者の家宅捜索で、殺されたパンダの毛皮や頭がい骨の一部などが見付かった。

パンダを中国で最初に発見したのは、1860年代でフランスの宣教師。パンダという名称を付けたのもフランスです。アメリカやイギリスにパンダが来たのは1930年代頃。日本きたのは1972年。 カンカンとランランでした。 「幻の動物」といわれ熱狂します、数秒見るために、何時間も並ぶ、日本的なお馴染みの光景が繰り広げられます。

パンダは笹を主食にしています。本来は肉食だったのですが、生存競争に負けて、仕方なく笹を食べるようになったそうです。他の動物が口にしないから豊富にあります。笹は消化に時間がかかり、栄養は少ない、1日14時間食べることで、栄養を確保します。

動物としては圧倒的な可愛さがありますから、kawaii文化の日本では特別なアイコンではありますが、共産党のプロパカンダを背負っていることは間違いありません。

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