ジャスティン・ファシャヌ 同性愛告白のサッカー選手

人物

「ジャスティン・ファシャヌ: 禁じられたゴール」

プロサッカー選手としては、初めてゲイであると告白した人のドキュメンタリー。このタイトルのセンスの無さは期待できない。と感じた通りの作品でした。2017年制作です。Netflixで見れます。

英国のプロ・サッカー選手で同性愛者であることを1990年に公表したのが、ジャスティン・ファシャヌーだった。いくつかのチームでプレイしたが、公表後は同性愛者であることでファンからの暴言の的になった。悲劇的な人生の裏にあった偏見や差別を浮き彫りにした内容は評価できる。

「プロサッカー界で初めて」の紹介は間違いかと思う。ロビー・ロジャースやトーマス・ヒッツルスペルガーもカミングアウトしている。

1998年、米メリーランド州滞在中に10代の少年がファシャヌーから性的攻撃を受けたと警察に通報あった。英国に逃れたファシャヌーはロンドンで首吊り自殺した。遺書には、少年とは合意を得ての性行為であったこと、自分が同性愛者であるために米国では公正な裁判が行われないだろうと書かれていた。

1981年に撮影されたジャスティン・ファシャヌ選手。PHOTO: ALLSPORT UK /ALLSPORT

貧困、差別、同性愛、才能と努力で、プロサッカー選手に。

生きづらさの大部分は社会構造であると共感しますけど、未成年をお金で買って、レイプするのは正当化はできない。置かれている環境を考慮しても、美談仕立てしすぎている。キリスト教社会において、同性愛は犯罪として罪に問われた時代が長かった。解放的になったのは近年であり、根強い差別が存在する。

カミングアウトする必要性がよくわからない。黙っていればいい、日本からだと思ってしまう。俳優のケビン・スペイシーも同じような状況で裁判が進行しているが、以前から私生活を全く出さないと同性愛ではないか?と疑いの目を向けられていたようである。

宗教が社会ベースになっているから、異なるものに向けれる社会的偏見の鋭さが違うのかな?

サッカー界で初めてカミングアウトした選手が英国サッカー殿堂入り
DATE:2020/02/21 OUT JAPAN
1990年に英サッカー界で初めて(しかも現役選手として)ゲイであることをカミングアウトした故ジャスティン・ファシャヌが、国立フットボール博物館の殿堂入りを果たすことが明らかになりました。国立フットボール博物館の殿堂は2002年に設立され、これまで100人以上の選手が選出されています。

ロンドン在住のナイジェリア人法廷弁護士の息子として生まれたジャスティン・ファシャヌは、ノリッジ・シティ(今はプレミアリーグに所属する名門クラブ)でプレーしていた10代の頃に、リヴァプールとの試合で見事な回転をかけたシュートを決めて一躍有名になりました。

このゴールは1980年のBBC年間最優秀ゴールに選ばれています。その翌年、ファシャヌはUEFAチャンピオンズカップで2連覇した古豪ノッティンガム・フォレストに移籍金100万ポンドで移りました。しかし、彼を待ち受けていたのは、黒人差別、そして同性愛嫌悪(ホモフォビア)でした。ゲイバーに通っているという話が広められ、チームでの練習を禁止されてしまうのです。

フォレストの伝説的な監督であるブライアン・クラフは機転とウィットに富む男として知られていましたが、残念なことに、戦時中に生まれた古い価値観を持つ世代でもありました。1995年に出版した自伝の中で、ファシャヌがゲイバーとクラブを訪れたことを知ったあと、クラフは彼のことを避けていたと記しています。

ファシャヌは再起を目指し、近隣クラブのノッツ・カウンティへと移りますが、ゲイであるという噂が広まるたびにチームを変え、その噂が英国中に広まると、今度は米国に旅立ってプレーの機会を求めました。が、新天地でも目立った活躍を見せることができなかったファシャヌは、失意のうちにイングランドに帰国します(合計17クラブを渡り歩いた)。

経済的に困窮していた彼は、1990年、英ゴシップ紙『サン』の紙面でゲイであることカミングアウトしました。無情にも、実弟でありイングランド代表FWのジョン・ファシャヌは、兄ジャスティンと兄弟の縁を切ったそうです。

1998年3月、性的暴行の容疑で訴えられたファシャヌは、容疑を否認しましたが、周囲からは罪を犯したのだという目で見られ2ヵ月後、首を吊って亡くなっているのが発見されました。37歳でした。

ファシャヌは遺書のなかで暴行容疑を否定していますが、「同性愛者であるという理由で有罪にされるだろう」と記しています。

ファシャヌは今でも、イギリス人として唯一のカミングアウトした男子プロサッカー選手です。

男子プロサッカー界では長い間、ファシャヌに続こうとする選手は現れませんでしたが、2013年、リーズ・ユナイテッドFCに所属していた元アメリカ代表のロビー・ロジャースがカミングアウトとともに現役を引退し(その後、引退を撤回し、ロサンゼルス・ギャラクシーに所属)、2014年には、アストン・ヴィラなどに所属した元ドイツ代表のトーマス・ヒッツルスペルガーが(引退した2年後)ゲイであることをカミングアウトしました。

女子サッカー界では、アビー・ワンバックやミーガン・ラピノーをはじめ、たくさんの選手がカミングアウトしています。

2014年、英国のLGBT団体「Stonewall」とイングランドサッカー協会がタッグを組み、選手たちがレインボーカラーの靴紐を結び、アライであると表明することを奨励する「レインボー・レース・キャンペーン」を打ち出しました。このキャンペーンには、アーセナルやニューカッスル・ユナイテッドなど多くのクラブが賛同の意思を表明しています。

2015年、プレミアリーグの最高経営責任者であるリチャード・スキューダモアは、「同性愛者にとって環境は開かれたものになりつつある。カミングアウトすることは歓迎されるだろうし、それに対して寛容であるべきだ。(プレミアリーグに所属していた選手でこれまでカミングアウトしているのはたった3人ですが)もしほかに同性愛者がいないとしたら、それは奇妙なことだ」と語り、同性愛者擁護の姿勢を明確にしました。

 

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