趙立堅 中国の戦狼報道官 妻の発言?用済み?左遷

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中国の戦狼外交とよばれる攻撃的な発言を繰り返していた報道官が突然姿を消していました。理由なく姿が見えなくなるのは、中国にとって日常ですが「戦狼外交」の象徴と評されたエリート報道官の変わり果てたに衝撃を覚えます。

左遷先の僻地でペンキを塗る姿が写真で公開されています。外交部報道局副局長の報道官ではなく辺境・海洋事務局副局長に異動となっている。辺境・海洋事務局は、国境や海洋境界の区画や調査、協力活動に関わる交渉などを担当するが、中国人ですら、そんな部署あったのか、と驚くほど存在感のない部内辺境。

外交部のメイン出世コースは北米大洋州局、欧州局、アジア局、儀典局、そして報道局であり、外交部報道官は間違いなくエリートコース。そのエリートコースを3年近く務め、辺境部署に異動になった。50歳という年齢を考えても、彼がもう一度外交部のメーンストリームに戻るチャンスはないだろうと言われます。

情報統制がきつい中国で、写真が公開されるということは意味があります。なにかやらかして、見せしめでしょうか?対立から協調路線を目論見の伏線?

ベトナムと国境を接する広西省で国境を画す「境界標」に彫られた〈中国〉の文字をみずから赤く塗り染める趙氏の姿と伝えられる。

1885年、当時の清政府とフランスが締結した天津条約によって定められた両国境界線を示すもの。

中国外務省の副報道局長の要職にあった趙立堅(ちょう・りつけん)氏が突然、職を解かれたのは2023年1月のこと。

中国外務省のオフィシャルサイトに、趙氏が同じ外務省の国境・海洋事務局の副局長に異動となったことが公表されたのは1月10日。昇進でもなく、また前触れもない形での事後報告だったため、その理由をめぐって様々な憶測が飛び交うことに。

公式な会見だけでなく、190万人のフォロワーのツィッターを駆使して中国の立場を攻撃的に表していた。西側からすれば嫌悪されてきた。

新型コロナウイルスは米国のフォート・デトリック(米陸軍の医学研究施設)から中国に持ち込まれた」といったネット上のデマを吹聴したり、オーストラリア兵が血の付いた刃物を子どもに突きつけている合成写真をツイート

もともと彼は、出世コースではありませんでした。

長沙鉄道学院卒で外交部入省後はパキスタン大使館、韓国留学、米大使館、アジア局、再びパキスタン大使館勤務。いわゆるアジアン・スクール。中国は韓国を見下しているため韓国専門となれば、出世コースではない。外交部の花はアメリカン・スクール。

出世できたのは、王毅の存在がある。2013年の李克強内閣で知日派の王毅が外相となった。2010年の尖閣諸島で関係悪化、トップになれないと思われていたが、台湾外交などで挽回をします。習近平にお気に入りになり、69歳という年齢にもかかわらず、外交のトップにいる。

かつての礼節正しい紳士的外交から、相手を挑発してイラつかせる外交にスタイルを変えます。外相になった王毅が同じアジアン・スクールの趙立堅に目をかけ、その「大国外交路線」つまり「戦狼路線」のアイコンとて。最初から噛ませ犬だったのかも知れません。対立から対話に動く可能性や機があるとすれば、切り捨てられる存在だった?

戦狼外交と読んだのは、英のBBCです。中国人民解放軍のプロパガンダ映画「戦狼」のタイトルからとって「戦狼外交」とよび、この言葉が習近平の新たな外交方針を代表するものとして定着しました。

趙立堅の妻に、外交官の妻、あるいは官僚の妻として問題があった、という指摘もあります。

今の妻は二度目の妻で、元々パキスタンのビジネスパーソン?官僚経験もなければ、共産党体制内の仕組みもよく理解しておらず、SNSでの言動はおよそ、官僚、外交官の妻らしくない。

致命傷となったのが、ゼロコロナ政策によって子供たちの教育がオンライン化した現状について、やんわりと批判するような投稿を上げ、政権批判と受け止められたようです。

さらに、ゼロコロナ政策で国内が物不足にあえいでいるときにドイツ旅行を楽しんでいるような写真をアップしてみたり、ゼロコロナ政策放棄し、感染拡大の状況で医薬品不足に陥っていることの不満をSNSで上げている。夫の仕事について「残業が多い、残業代が出ない」と不満を言ってみたり・・キリがない。

中国の報道官は選りすぐりのエリートです。出世コースではない人間が存在感を表すには、能力超える役割や汚れ役も引き受ける必要があります。

報道官の中では、能力は劣っていると見られていました。優れた記憶力、素早く反応し、際どい質問をかわす瞬発力を備わっている必要がありますが、想定外の質問が飛んできたときに、足元を救われない適応力が求められますが、欠けていたと。

回答を用意していない質問に、うろたえたり、詰まったりすると面子を潰すことになる。中国人の官僚政治家において、面子を保つことは死活問題です。

欧米のメディは特には意地悪です。

想定外の予測能力が必要となるが、その資質も少し欠けていたと言われます。厳しいコロナ政策維持と緩和方針が党内でせめぎ合っている状況のときに、うろたえる様子が配信されています。強面の報道官では、和ませて交わすこともできないでしょう。

「戦狼スタイルだけで出世できない」ということを、外交部として明確にしたようです。好戦的とのイメージの強い趙氏を“外交の顔に立てておくのは得策でない”と政権側が判断だと思われます。

日本の福島原発からでる汚染水排出に絡めて、日本こそ撤回して謝罪をしろ。とさらに、麻生太郎・外挿に「飲んでから言って頂きたい」と。

ウイグルや香港の人権問題を問われ、2019年にはアメリカ合衆国内の黒人差別を指摘、スーザン・ライスと持論の応酬を行い注目を浴びます。人権問題なると米国の黒人差別を取り上げ、コロナウイルスも中国が発症、拡散したものではなく、米国が作ったものと言い出します。

 

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