癌には匂いがあるとされています。吐く息や血液、尿のにおいを嗅ぐことで、がんがあるかどうかを高確率に嗅ぎ分けられる「がん探知犬」まで存在します。
この探知犬をがんの検査に活用しようという試みもあります。においを感じる嗅細胞は、人間の鼻の中に約500万個あるが、犬の場合はそれよりもはるかに多い約2億個もあるという。そのにおい物質が何なのか、まだ特定されていません。がん細胞が増殖する際に発生する一種の化学物質のにおいではないか。とされています。
体長1ミリほどの「線虫」もがんのにおいを嗅ぎ分けられることが、九州大学の研究で分かってきました。線虫はがんのにおいに引き寄せられる性質があり、1滴の尿があれば95.8%の確率でがんを診断できるといいます。しかも、従来のがん検診では、見つけられなかった早期がんを発見できる可能性もあります。
医療関係者には、がん病棟である種の匂いするといいます。外科医は手術をすると感じる人もいるそうです。
私も母が胆管癌の手術を受けたときに、終わると同時に、手術室に通されて、取り除いた臓器や癌を見せてもらいました。赤ちゃんの歯のような、小さなものでした。その時も、ふわっとした匂いを感じましたが、胆嚢、十二指腸などの取り除いた臓器から発しているのか、よくわかりません。
子供の頃の記憶ですが、祖父が食道がんで入院した時は、「硫黄の匂い」がきつかった記憶があります。それもよくわかりません。老人特有の匂いとも言えますし。
よく言われるのは、「花が朽ちる、腐るまえの匂い」といいます。これは医療関係者の符丁のようなもので、癌が体表面に露出している状態を指します。匂いは腐敗臭です。甘ったるいような、なんとも言えない複雑な匂いです。
癌の種類によって違うかもしれません。
乳癌の患者から、森林系の爽やかな香りがしたという人もいれば、アンモニアの薄い匂い。味噌汁の匂い、という人もいます。乳管内のがんが増殖していく内に、がんが死滅するものと繁殖するものとがあり、がんが死滅する際に異臭を発することがある、と。
ちなみに、私は悪性リンパ腫で抗癌剤治療をしていますが、薬を投与した後、7歳の姪っ子から、お酒の匂いがする。とよく言われます。
がん以外にも、
糖尿病➡甘いにおい、甘酸っぱいにおい。
胃の病➡酸っぱいにおい、卵の腐ったにおい
腎障害➡アンモニアのにおい
肝機能➡ネズミ臭、ドブ臭
体の匂いに、変化が生じたら、医療機関にかかったほうがいいかもしれません。
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