好調なモメンタムが継続 少数派から愛される企業

社会考察

スバル自動車が好調のようです。世界シェア1%に関わらず、高い支持を受けている稀な企業です。「スバリスト」と呼ばれる愛好家が多く、乗り継いでいる人も多い。

北米ではWRXが売れているようです。北米スバルの2月販売台数は、2023年2月の自動車販売台数を発表した。販売台数は45,790台。2022年2月(44,866台)と比較して2.1%の増加となった。7カ月連続の増加。他のメーカーが半導体不足で納期が遅れる中、サプライチェーンの問題の乗り越えようとしている。

subaru-crosstrek (10)

突出しているのが、クロストレックとWRXの販売が際立って好調で、各モデルが過去最高の2月を達成した。2023年2月のクロストレックの販売台数は2022年同月比で2.4%増加し、WRXは8,280.7%の増加を記録した。販売開始から10年以上が経過したスバルXVが、フルモデルチェンジの発売、名前もクロストレックと変更した。

2019年に合意した資本業務提携により、トヨタの関連会社(トヨタ傘下となった)それまではインプレッサなど個性的な車を作っていましたが、やや穏やかになった感じです。スバルは2000年まで日産の提携していましたが、カルロス・ゴーン体制で解消しています。その後、GMの主導で、いすゞ、スズキとアライアンスを組んでいました。

日本では無骨な「男が好む車」ですが、米国では真逆です。SUBARUが後発にも関わらず、トヨタ、ホンダ、日産にも負けない知名度と評価を得ることができたのは、性的少数者(LGBTQ)人たちが評価が高かったと言われます。特に女性同性愛層から支持が高い車です。

「 レズバル(Lesbaru)」レズビアンとスバルをかけた造語です。2001年のキャンペーンでテニス選手マルチナ・ナブラチロワを起用した際にできた言葉。同性愛に寛容な地では、屈辱的な言葉ではない。むしろ誇らしく、日常的に使われているといいます。

性的少数者団体たちの間では、スバルは公正な自動車会社としてその名を轟かせており、賢いニッチなマーケティングの成果といえます。スバルが性的少数者から評価されている事に気づいて、あとから乗っかった形になりますが、価値観や購買プロセスが独特な彼女たちは、スバルを安定性や性能をちゃんとわかっていました。

1994年に北欧自動車企業「サーブ」男性同性愛者の雑誌に広告を出している。だが、同性愛者による購買力を求めた持続的なキャンペーンを最も実施し、成功を収めているのはスバルです。

アウトバック、フォレスターは、女性LGBTの中で人気のようですが、WAXやインプレッサあたりになると性的志向は関係なく、車マニアの男性の比率が高くなるといいます。

オマハの賢者と呼ばれる投資家バフェットもスバルを長年、愛車にしていると言われていましたが、これはデマでした。「私は愛国者」とスバルを購入したことがなく、GMのキャデラックを乗っているようです。GMはバフェット銘柄でした。

 

スバルの源流は航空機エンジンです。

戦時中の前半、最強の戦闘機と呼ばれた日本帝国海軍の「零戦」。この戦闘機を開発したのは三菱重工業だが、エンジンには中島飛行機製の「栄発動機(空冷複列星型14気筒)」が採用されていました。中島飛行機は、富士重工業を経て、現在のスバルとなっている。

堀越二郎・技師によって設計された零戦は、試作機の段階では三菱製のエンジン「瑞星」を搭載していたが、しかし、中島飛行機がより高性能な栄発動機を完成させたため、この機体を発注した海軍の判断によって栄発動機が搭載されることになった。

堀越二郎・技師が設計した零戦は卓越した空中格闘性能と長大な航続可能距離(予備タンク付で3,350㌔)のスペック、ライバルであった米軍のカーチスP40の約3倍近い距離を飛べることができた。

戦闘機を生産していましたが、培った技術力は、敗戦の混乱や軍事企業の解体で、離合集散を重ねた末にたどり着いた姿です。水平対向エンジンと四輪駆動を組み合わせ、独自の路線を切り開きます。水平対向エンジンはスバルと独ポルシェだけが採用していました。

ジブリ作品「風立ちぬ」零戦の開発物語です。

EV開発は、トヨタと得意分野を分けて共同開発を行っている。中国勢や韓国のヒュンダイに大きく遅れている感じのニュースが話題となっているが、完成度の高い製品を出してきそうです。

トヨタと共同開発のEV「ソルテラ」。トヨタのEVはサブリースだが、スバルのEV購入できる。ただ車両本体で600万円。補助金が最大130万円だから、500万円切るくらいの価格設定。ガソリンスタンドが減っているから、EV充電ヶ所が増えれば、本格的に普及するかもしれない。もう少し下げてくれないと手が出ない。

 

社会考察
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