結局、事件は闇に葬られて終わるようです。
占い師として人気のあった藤田小女姫(ふじたこととめ)さん。1994年2月に米ハワイ州ホノルルで殺害、養子の息子も殺害されてしまう。犯人は捕まり終身刑を言い渡されているが、確実に黒幕いると言われている謎事件。
犯人として逮捕され、殺人罪が確定、ハワイの刑務所で収監されていた福迫(ふくさく)雷太・受刑者(59歳)。深刻な胃がんを患っていると報道されていたが、2024年10月14日、刑務所内で首を刃物を刺されて殺されていたという。頭部への殴打の形跡もあったとの報道。
黒幕がいて、日本にいる家族に危害が及ぶということで核心部分を話すことはなかった福迫雷太・受刑者。
ハワイでは30年以上刑期を務めると仮釈放が認められる、が深刻な癌が進行しており、保釈の可能性がったかもしれない。話されて困る人たが、まだいるのかもしれない、と推測を呼ぶ。
1994年2月23日午後5時頃、ハワイ州ホノルル、カカアコの高層マンションの部屋でボヤ騒動が起こった。
駆けつけた消防隊員によって消火したが、その部屋のクローゼットから日本の占い師であった藤田小女姫(当時56歳)の射殺体が発見される。
1時間前の4時頃に取引先の銀行に融資依頼をしていたが、藤田の電話の声が怯えていると感じた銀行員が領事館に連絡し、領事館職員がマンションに駆けつけるとボヤ騒動が起きており、藤田の射殺体が発見された。
また同日に、殺害現場の高層マンションから数キロ離れたホテルの駐車場で1台の乗用車が炎上しているのが発見。乗用車の中からは、ハワイ大学の学生だった藤田の一人息子・吾郎(養子当時20歳)が手足をテープで縛られ胸を銃撃された状態の焼死体で発見された。
容疑者は、日本人男性・福迫雷太(当時28歳)、東大進学率で有名な開成高校を中退、カリフォルニア州立大学に通っていた。
大学に通っていいた時期に、日本人留学生ともに、拳銃の密輸ビジネスを行っていたと言われている。防弾仕様のロールスロイスのドアの中に拳銃を隠して日本に輸出し、暴力団関係者などを相手のビジネスをしていたと。
住むアパートから犯行に使われた同じ弾丸が発見。ソファから検出された血痕のDNAが殺害された息子と一致。さらに、殺害された藤田小女姫の所持品であった貴金属が質屋に持ち込んでおり、2000㌦借りていることが判明する。
ハワイの捜査当局は犯人と断定する。
このとき、すでに日本に逃亡を図っていたが、神奈川県警に出頭し、ハワイに送還された。
本人も遺体を運んだことなど、関わったことは認めている。しかし、殺害には関与していないと一貫して無罪を主張。
殺害の実行犯や指示した人物をほのめかしているが、日本にいる家族や恋人に危険が及ぶといい、詳細については語っていない。
判決は第2級殺人による終身刑、一人ですべての罪を背負い込んだことになる。ハワイ州の終身刑は30年で仮釈放の権利が与えられるため、2034年まで仮釈放はされないとされていた。収監中、再審請求は棄却されてた。
この事件には様々な憶測がある。
占い師・藤田小女姫(本名・本名は藤田東亞子(ふじたとあこ)は、1938年、福岡県福岡市に生まれ、9歳の時にハワイの狐が憑依し「霊感」を得たと。戦後の混乱期には珍しい話ではなく、たくさんの宗教やスピリチュアルが生まれては、廃れていきました。
マスコミに「占いがよく当たる奇跡の少女」として紹介されるようになり、霊感を持つ占い師として特異な存在として地位確立に成功する。
陰謀説としては、政財界のエピソードが書かれたノートがあると言われる。
岸信介、福田赳夫、松下幸之助、小佐野賢治などから信頼を得ていた。昭和30年代に美人霊感占い師として一世を風靡し、テレビなどのメディア露出が彼女の知名度を一般的に拡散していった。
「経営の神様」と言われるパナソニックの創業者・松下幸之助は創価学会に近いともいわれ、スピリチャルなどの傾倒も裏にあった人。
戦後フィクサーの一人であり、ロッキード事件で名を馳せた小佐野賢治との関係はもっと生々しい、愛人、子どもは小佐野賢治と間にできた実子?などというもの。国際興業の創業者であり、ハワイの「ホテル王」ともいわれた人物。今はバブル崩壊で経営が傾き、外資に身売し跡形もないが、事件があったのは1994年、ない話ではないのかも。
北朝鮮の関与?ちょっと信じられないが、当時、北朝鮮が組織的に作っていたとされるドル偽札、それに関わってしまい口を封じられたというもの。
『東亜子と洋三 藤田小女姫の真実』殺害事件の10年後、2004年に実弟が出版したもの。戦後の混乱期には、それまでの価値観が一変し宗教やスピリチュアルにすがるものが多く、乱立したが時代。それにくわえ、金と性欲が絡み読み応えがある本です。
最初に、戸籍の話が書かれています。
父親・藤田常吉は、戸籍制度の穴をつき複雑化させ操作をしていたと。そして、多くの娘を養女として迎い入れていました。戦後の混乱、災害で市役所などの戸籍書類が紛失すると戸籍復活、回復などを利用していたようです。
もちろん働かすために。売春です。
父親・藤田常吉は、九州の石炭鉱山の女郎部屋に関係していたようで、いまでいうスカウトのような存在、女性を供給し上前を懐にいれる。色々とあくどい商売をしてきた人物と書かれています。
戦後、
藤田小女姫を看板に、女占い集団を結成し、全国を行脚します。占いは表の話で、進駐軍である米兵や復興に当たる労働者を相手にする売春組織でもありました。
次第に、炭鉱も米軍もいなくなり、本格的な霊感占い師として活動を始めます。実弟がこの本で結論付けていることは、陰謀論的な話ではなく、金目当てのトラブルによる殺害と推測している。
2020年3月にネットテレビのABEMAでドキュメンタリーが放送されている。
このときは、病気を患いながらも無罪を主張してるが、獄死という結末。
黒幕の存在を匂わせて、本当の犯人だったのかもしれないし、口封じする意味もないような?謎に包まれた事件となってしまった。
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