「ビッグ・ウェンズデー」サーフィン映画の傑作

映画

1978年に制作されたアメリカ合衆国のサーフィン映画。Amazonで100円配信されています。

1962年夏、カリフォルニアの海辺の町で、マット、ジャック、リロイを中心とする若者たちで作るサーフィン・グループは、水曜日にやって来るという世界最大の波“ビッグ・ウェンズデー”に挑戦することを夢見ていた。毎晩パーティを繰り広げ痛飲しケンカに明け暮れる。

1965年秋、そんな無軌道な青春を謳歌していた彼らにも、ベトナム戦争の徴兵令状がきた。グループの大半が手練手管を駆使して懲兵を免れようとした中で、優等生だったジャックは志願して懲兵検査を受けて、ベトナムへと出征していった。

1968年冬、ジャックが帰還した。3年が経過した中で戦死した者、引っ越した者、結婚して家庭を持った者などグループのメンバーたちは各々の生活を歩み始めていた。それは奔放に過ごしてきた青春の日々の終わりを意味する。

1974年春、彼らが待ちに待った、“ビッグ・ウェンズデー”が遂にがやってきた。マット、ジャック、リロイの3人は、青春にピリオドを打ち、未来に歩み出すため、サーフボードに乗って“ビッグ・ウェンズデー”に向かっていく。

映画「ビッグウェンズデー」は1978年にハリウッドのワーナーブラザーズが製作した映画で、一般の劇場で公開された。当時、ハリウッドがサーフィンをリアルに描いたということで話題になった。メジャーな映画会社になぜそんなことができたのかというと、デニー・アーバーグとジョン・ミリアスという2人のサーファーが製作に関わったから。

アーバーグは60年代にカリフォルニアのトップの一人として名を馳せたサーファーだった。ジョン・ミリアスは映画「地獄の黙示録」の脚本を書いたことでも知られている映画製作者。2人はマリブのローカルサーファーという間柄で、彼らの若い頃の体験をベースにして共同で脚本を執筆し、監督としてミリアスがメガホンをとった。

この映画のストーリーは「伝説の大波をサーフする男たちとその友情」というシンプルで、いかにもハリウッドらしい展開。しかし波乗りの映像だけで安易に作られたサーフムービーとは全く異なり、テーマをサーファーの人生に置いているから、誰が観ても楽しめるサーフィン映画となっている。さらに時代背景が、ロングボードの流行った50~60年代というところも、時を経ても色褪せない作品として愛され続けている。

この映画の特徴は他にもある。アーバーグとミリアスのコネクションによってサーフィン界の協力を得られたこともその一つ。当時、世界チャンピオンだったピーター・タウネンドや他の優秀なサーファーがスタントとして出演し、ジェリー・ロペスはプロサーファーとして実名で出演している。

さらにウォーターショットはジョージ・グリノー、ダン・マーケルそしてバド・ブラウンが撮影している。サーフィンのロケ地はノースショアーがほとんどだが、ニカラグアやカリフォルニアのランチでも撮影された。ランチの波を映像で観られるなんてかなりレアだ。

初公開されたときは、サーフィン誌や一般誌からも陳腐な内容だと酷評された。それも影響したのか興行収入も大赤字となった。ところがビデオレンタルが普及してから着実に売り上げを伸ばすようになったというトリビアがある。

そして1998年、ニューポートフィルムフェスティバルにて製作関係者が集まって20周年が催され、再上映されると評価が一変し、米サーファー誌は「サーファーでいることを誇りに感じる映画」またロサンジェルスタイムスは「サーファーのライフスタイルをリアルに再現した貴重な作品」と大絶賛した。

サーファーの生きざまを描いた作品。「大波に挑戦する」という単純なストーリーだけど胸が熱くなる作品です。サーファーをテーマにした映画はドキュメタンタリーが多く、よほど好きでないと楽しめません。

「エンドレス・サマー」(1966年)「ブルークラッシュ」(2002年)は、最後まで見れた映画です。

The Endless Summer エンドレス・サマー

●伝説の波を追いかけ世界中を旅する不朽のサーフィン映画

1966年に公開された「エンドレス・サマー」は伝説のパーフェクトウェーブを求めて世界中を旅する2人のサーファーを追う、サーフィン映画。監督はブルース・ブラウン、撮影期間に3年半を要した名作はドキュメンタリータッチでいろいろな人たちとの出会い、スリリングな波乗り、そして最高の波と出会えた歓喜が描かれている。続編の「エンドレス・サマー2」もある。

1964年に撮られたサーフィン・ドキュメントの代表作『エンドレスサマー』は5万ドルという低予算で制作し、全世界で3千万ドル以上の収益をあげた、永遠不滅のサーフィン・ムービー。本格的なサーファー映画として製作者とサーファー2人のたった3名で作られた異色の映画として知られる。

当時28歳のブルース・ブラウン、そして21歳と18歳のマイク・ハインソン、ロバート・オーガストの2人のカリフォルニアのサーファーは、世界中を旅すれば必ずどこかに夏があることを利用して世界中の夏と新しい波を追い求めていく旅の計画を立てて、サーフワックスとバンドエイド1枚で実行に移していく。

サーファーたちの究極の望み『終りなき夏』の旅を実現する唯一の方法は夏を追って世界中を旅すること。さまざまな人との出会い。危険な海でのライディング、最高の波を見つけた喜び。二人の心に刻まれた夏に終わりはない。

1966年にアメリカで公開されたサーフィン・ドキュメント・ムービー「エンドレス・サマー」の映画監督として知られる、ブルース・ブラウンさんが、現地時間の12月10日、老衰のためカリフォルニア州サンタバーバラで亡くなった。80歳だった。

 

Blue Crush ブルークラッシュ

●サーファーガールの夢、恋、友情を描いた青春サーフィン映画

「ブルークラッシュ」は2002年にアメリカで公開されたサーフィン映画(日本では2003年に公開)。
ハワイはオアフ島のノースショアを舞台に、世界一危険な大会”パイプライン・マスターズ”で優勝を目指す若き女性サーファーを描く。過去の事故のトラウマ、その不安を振り払うよに落ちていく恋模様、そして親友の思いなど、サーフィンだけではない、見どころが満載のサーフィン映画になっている。

ブルークラッシュ

 

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