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ペヤングの戦略 ゴキブリ混入で操業停止から復活

社会考察
2023.03.08

まるか食品の「ペヤング」ソース焼きそば。関西の人にとっては日清の「UFO」かも知れませんが、関東の人にとってはペヤングが圧倒的支持率が高い商品です。拉麺・うどん商品もあるにはありますが、1975年以降「ペヤングソース焼きそば」の一本槍で存在感を示している。

群馬県伊勢崎市に、1929年5月に乾麺類の製造販売業として創業。「まるか食品」という社名は、創業者の丸橋嘉蔵(まるはし よしぞう)の姓と名を1字ずつ取って、丸嘉→まるか、と名付けられた。現社長の丸橋嘉一(まるはし よしかず)も同様である。

関東の人にとっては、当たり前のようにスーパーの棚にあったペヤングが、一時期なくなった時期がありました。異物混入事件があったためですが、その対応とその後の戦略がかなり優秀で評価を上げている企業です。

ゴキブリ混入事件。

2014年12月2日、購入客が「ペヤングからゴキブリ出てきた」というメッセージと、油揚げ麺の内部にゴキブリとみられる虫が入り込んでいる写真をTwitterに投稿した。SNSの普及で、こういったケースが増えています。直接企業ではなく「まず、晒す」。新しいクレームの形です。

12月3日、まるか食品の担当者はJ-CASTニュースの取材に対して、「製造過程で虫が混入するなんてありえない」「虫が混入していたという苦情も初めて」と話したとされるが、そのことが公開されると同ニュースサイトには、複数の消費者から「過去に同様の苦情を入れたことがある」との意見があった。

群馬県伊勢崎保健所による本社工場への立ち入り調査を経て、翌12月4日、同担当者は再度の取材で消費者からの意見の真偽を問われると、「『初めて』というのは虫の混入全般を指したものではないので、訂正してもらいたい。

工場には老朽化への継ぎ接ぎ的対応と、構造上、外部から虫がはいる可能性がゼロではなかった。そして過去に複数の苦情があったこと。外部の調査から虫の加熱の形跡が発見されたこと。「苦情がはじめて」という間違ったリリースをしてしまったこと。食品工場にあるまじき衛生上の問題があるにも関わらず、悪質クレーマーのたかりのような印象操作をしてしまった。

「問題となった写真を削除してほしい」と依頼し隠蔽を図ったことや、社長が謝罪会見もおこなわなかったことなど、不誠実な対応が明らかとなった。これにより「食の安全への認識が甘い」と厳しい批判を招くこととなり、同社は商品の全面回収と約半年間の生産・販売自粛、生産設備の全面刷新を余儀なくされてしまった。

「ぺやんぐ」のだけの会社です。この時点で、再生は絶望的な観測で大手に買収もしくは傘下に入るのでは?というマーケットには流布しました。株式取引をしていると、情報板もしくはスレッドには(投資仲間が情報交換をする)いくつかの候補の名前が上がっていました。

ここから、同族ワンマン企業の対応の速さうまくいきます。社長の力量を問われるところです。

丸橋嘉一・社長はホリエモンのYouTubeでは、超ワーカーホリックで、朝4時に出社して、パワフルに働くという。まず、市場に流通していた製品4万6000個を自主回収するとともに、全国で販売休止を迅速に決定した。

大規模な投資をおこなう。

キーエンスの主導した安全システムを導入。出荷する商品をすべて、梱包前と後をハイスピードカメラで撮影し、ナンバリングして、流通するすべての商品をトレースできる体制をつくった。言いがかり的なクレームも反論できる。

虫混入の可能性があると考えられる箇所の絞り込みをおこなったのち、本社工場では虫の侵入を防ぐため壁を補修し、床を抗菌仕様に変更。また麺の製造ラインには金属探知機、重量チェッカー、X線検査機を設置して異物混入をチェックし、運搬レーンにもセンサーカメラを設置して複数回のチェック対策を施した。

工場入場時に作業員は除菌シャワーと複数回のエアシャワーを実施するほか、原材料や資材の搬入時にも極力外気に触れず、異物混入を防ぐ仕組みにするなど、徹底的な再発防止策を導入した。

社員や従業員を大切する家族的な会社として評価されていたが、それが裏目に出ていたのでは、と指摘される。他の食品工場では、日雇い的な労働者、外国人労働者、短期雇用で、最初から信頼していない。そちらのほうが安全性に関しては、厳しい対応をします。

従業員を大切にする姿勢は、操業停止中でも人員整理を行わかった。ボーナスも全額支給、新入社員の内定済みも取り消さず、受け入れた。朝4時から働く社長は、工場で陣頭指揮を取り、謝罪行脚をしたといいます。取引先に迷惑をかけないという姿勢が、再開時の協力につながる。

関東の人にとっては、1年以上、馴染みの商品がなかった飢餓感もあり、再開は好意的に受け止められ、歓迎されます。

この不祥事を経て、急にSNSに利用したマーケティングを始めます。莫大な広告費がかかるテレビCMから、YouTubeへとシフトしています。ペヤングのマーケティング戦略は、今のところ功を奏しているようです。

廉価版のペヨングと1文字違いの商品も売り出しましたが、基本的に価格競争とは距離をおいている企業です。特売の安売りにはなりません。たまにドンキや激安店で見かけることがありますが、おそらく問屋の在庫だったり、消費期限が近い再販かと思われます。

SNSを利用した、大盛、激辛など利益を損なうことなく、話題になる商品をリリースするようになり、ブランド価値を維持しているようです。

 

 

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