ポール・クルーグマン イーロン・マスクを批判

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ノーベル賞経済学者でコラムニストのポール・グルーマンが、2022年12月19日にニューヨークタイムズに掲載された寄稿文でイーロン・マスクとサム・バンクマンフリードを「オリガルヒ」と批判している。

サム・バンクマンフリードは、FXの取引所を運営していましたが、詐欺で逃亡・逮捕されている人物。イーロン・マスクは、EV自動車のテスラ、宇宙開発事業のスペースXの創業者。最近ではツイッター社を買収して話題となっている人物。虚業の出資詐欺師と並べて同類とするのは、どうかと思いますが、ノーベル賞先生・グルーマンにとっては一緒なんでしょう。

彼はロシア系の血筋のため、オリガルヒと使ったのかもしれません。

「オリガルヒ」とは、ロシアやウクライナ等旧ソ連諸国の資本主義化(主に国有企業の民営化)の過程で形成された政治的影響力を有する新興財閥のこと。少人数での支配、寡頭制を意味するギリシャ語からきている。欧米・アジアの自由主義国のメディアで、NIS諸国の経済状況についてしばしば使われる言葉。

NYタイムスにはこう続きます。

  • 「マスクが持つ莫大な資産により、彼のビジネスが停滞したとしても、ファンはずっと忠実でいられるのだろう」

    「情報テクノロジーによって築かれた巨万の富が、本格的なカルトを生み出している」

    「さらに興味深いのは、なぜこのような人たちに我々が支配されているのかということだ。それは我々が『短気なオリガルヒ』の時代に生きているからだ」

と激しく非難する。ポール・グルーマンは、政治的発言をする経済学者として知られています。出身はプリンストン大、ハーバードなどがある米国東部。民主党支持、トランプ復活を認めるようなマスクを非難するのはうなずける。おそらく毛嫌いしているでしょう。

反ジョージ・W・ブッシュの旗手としても知られ、激しく批判していた。リベラル派の重鎮でありながら、バラク・オバマ政権にも批判的だった。ティモシー・ガイトナー財務長官を「ウォール街の手先」。オバマ大統領も応戦する。記者会見でクルーグマンへの不満をあらわにし、「もっといい金融システム改革案があるなら教えてくれ」と挑発した。

2008年アメリカ合衆国大統領民主党予備選挙のキャンペーンでヒラリー・クリントン候補のメディケア政策を擁護した。

「貿易パターンと経済活動の立地の分析」で2008年にノーベル経済学賞を受賞、 グローバリゼーションと自由貿易の影響を明らかにし、世界的な都市化の進展を説明する新たな理論を提唱したことが評価された。

国際貿易理論に規模による収穫逓増を持ち込み、産業発生の初期条件に差がない国同士で比較優位が生じて、貿易が起きることをモデル化。このモデルは、自動車産業など同種の製品を作る産業が、アメリカやヨーロッパ、日本にそれぞれ存在して、互いに輸出しあっている現実を反映する。

続いて国際貿易理論を国内の産業の分布に当てはめ、地域間の貿易をモデル化。ハリウッドやデトロイトなど特定の産業が集約した都市が、初期の小さな揺らぎから、都市として成長して自己組織化する、都市成長のモデルも作り上げた。

批判もたくさんある人物です。そもそもローラ・タイソンのように保護主義だったのに、市場主義者になりまた保護主義になった。政策を売り歩く男と揶揄されることも。

クルーグマンの「現代の経済学は、市場は失敗しないという前提で、景気変動は中央銀行の金融政策だけで制御できると考えていたがそれは間違いだった。財政出動で政府が介入しなければならない」という指摘に対し、経済学者のジョン・コクランは「財政出動で金融危機は解決できると示されたわけではない。

クルーグマンの議論は、財政出動に国民の支持を取り付けたいという政治的動機によるものであり、経済学者への不当な中傷である」と反論している。コクランは「財政出動を疑問視する現代の経済学・経済学者の権威を傷つけ、『彼らは信用できない』という印象を国民に植え付けようとしている」と述べている。

経済学者のダニエル・クラインは「彼は辛口になる一方で、多くの発言は間違いで軽率である」と批判している。

ニューヨーク・タイムズのダニエル・オクレントは「クルーグマンは、数字を偽り、都合のいい数字だけ引き合いに出す癖がある。彼の信奉者は喜ぶが、他は猛反発しそうなやり方である」と述べている。それに対しクルーグマンは、敵視する保守派の批判にオクレントは屈服したのだと反論している。実際に専門外のテーマではときおり事実誤認もあったとされる。

ITテックのカリスマたちが調子に乗ったのは、金融緩和が根本的な原因があるといえる。グルーグルマンは金融緩和支持していたと思うのだが・・・

イーロ・マスクとサム・バンクマンフリードは、関係がなくはない。政治工作に渡した資金をネコババした可能性も。記録残っていないが、民主党だけでなく共和党にも多額の資金が流れていると思われ、一部はサム・バンクマンフリードの懐にはいっているかもしれない。

イーロン・マスクは、サム・バンクマン-フリードが10億ドル(約1343.7億円)以上を民主党に寄付したと主張し、そのお金はどこに行ったのかと尋ねた。

崩壊した仮想通貨取引所FTXの元CEOであるバンクマン・フリード氏が、選挙で民主党を支援するために10億ドル以上を民主党に寄付したと主張している。

Twitter上での議論で、ヘルスケアAI(人工知能)プラットフォームScienceの最高経営責任者である Will Manidis は、SBF の政治家への寄付について、史上最高のROI取引の1つと主張している。議論に参加したマスク氏は、バンクマン-フリード氏は、民主党の選挙に対する実際の支援はおそらく10億ドルを超えると指摘したうえで、マスク氏は、そのお金はどこに行ったのか尋ねている。

バンクマン-フリード氏は、ジョー・バイデン(Joe Biden)米国大統領の2020年度大統領選挙戦の際、520万ドル(約7億円)を寄付。しかし、選挙に勝てなかったオレゴン州議会の民主党候補者であるキャリック・フリン(Carrick Flynn)議員を支援するため、1,000万ドル(約13.4億円)の寄付もしている。

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