本作は、2020年にニュートンの生誕100年を記念して制作されたドキュメンタリー。予備知識がないと退屈かもしれません。日本では女優・石田えりのヌードが有名です。アマゾンプライムビデオで配信されています。
1920年ベルリンに生まれ、映画やラジオなどの大衆文化が広まったワイマール文化の中で育ったニュートンは、50年代半ばから各国版の「ヴォーグ」誌をはじめとするファッション誌にユニークかつ衝撃的な作品を次々と発表。
ワーグナーの歌劇に登場する女神のような女性たち、バロック趣味のインテリアや建築物に覆い尽くされた作品世界は、それまでの着せ替え人形のようなモードを見慣れていた読者に強烈なインパクトを与えた。
だが、その作品は「ポルノまがい」「女性嫌悪主義」との議論も巻き起こし、「20世紀を最も騒がせた写真家」とも呼ばれた。
シャーロット・ランプリング(女優)
イザベラ・ロッセリーニ(女優)
グレイス・ジョーンズ(女優・モデル)
アナ・ウィンター(米版「ヴォーグ」編集長)
クラウディア・シファー(モデル)
ハンナ・シグラ(女優)
マリアンヌ・フェイスフル(女優・歌手)
シルヴィア・ゴベル(モデル)
ナジャ・アウアマン(モデル)
アリヤ・トゥールラ(モデル)
ジューン・ニュートン(写真家)
スーザン・ソンタグ(批評家・小説家)
“20世紀を最も騒がせた写真家”生誕100周年に明かされる、鬼才ヘルムート・ニュートンの真実とは?
長年にわたって一流ファッション誌で女性を撮り続けたファッション・フォトグラファーの世界的巨匠ヘルムート・ニュートン。2004年に不慮の死を遂げた後も、長く人々の記憶に残り続けている写真家のひとりだ。
本作は、2020年にニュートンの生誕100年を記念して制作され、シャーロット・ランプリングやイザベラ・ロッセリーニ、ハンナ・シグラといった女優たちに加え、米国版「ヴォーグ」編集長のアナ・ウィンター、モデルのクラウディア・シファーらの貴重なインタビューを収録。
さらに、ニュートンを鋭く批判した批評家スーザン・ソンタグとのTV討論のアーカイブ映像なども紹介する。稀代の才能の作品世界を、ニュートンにインスピレーションを与えた12人の女性たちの視点から捉え直したスリリングなドキュメンタリー。
ニュートンの写真が常に全世界の注目を集めていたのは、大女優や有名モデルがヌードになったというだけでなく、サディズム、マゾヒズムの要素を大胆に取り入れ、死や狂気の匂いをたっぷりとまとわりつかせたスキャンダラス性、読者にタブーを侵犯しているという背徳的な悦びを与える彼の演出によるものだった。
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