藤田田(ふじたでん)ユダヤ人経営を実践した人

人物

1980年代アメリカ映画では、日本人を小馬鹿に表現するときこの方をイメージしていると聞いたことがあります。メガネを掛けた地味なスーツのサラリーマンとして、ほんの一コマ登場する映画がけっこうあります。日本がアメリカの経済を追い抜くのでは?という脅威論があった時代です。

ユダヤの商法を実践した方としても有名です。学生時代に通訳のシゴトをしているときにユダヤ人と出会い、彼らが贅沢な暮らしをしていることを見て興味をもち、ユダヤ人から商法を学んだと言う。

海外から流行っている店を日本に持ってきて展開するビジネスは、今でも盛んに行なわれているが、その先駆けであり、成功者に導いた人である。長続きする例は稀である、ほとんどが数年で飽きられ、忘れられていく。

日本の伝説的な経営者達の多くは「顧客の為」経営理念など事業に道を観てまたそれを実践していき成功を治めている。ユダヤの経済観念にはそれがない。藤田田にもそのようなものは見られない。金儲けの手段が、ビジネスであると割り切っていた。そのために、何のためにシゴトをしているのか?という問いに対しても社会的道義はない。

よい人生の為と明確に答えている。

それは金儲けである。自分に必要なお金、時間をしっかり把握しなければならない。とも言い切っている。彼は学生時代から、ユダヤの商法に取り憑かれ忠実に実践している。幾つかの鉄則や教えがある

  • 「ユダヤ商法に商品はふたつしかない。それは女と口である」

    私は20年近い貿易商生活の中で、ユダヤ人から何度、この言葉を聞かされたか分からない。ユダヤ人にいわせると、これは『ユダヤ商法4000年の公理』なのだそうだ。しかも『公理であるから証明は不要』なのだという。

    ユダヤ人の歴史は、旧約聖書以来。〈『ユダヤの商法』初版発売年である〉昭和47(1972)年は、5732年にあたる。ユダヤ人のカレンダーには、昭和47年という代わりに『5732年』と書いてある。

    そのユダヤ5700年の歴史が教えるところでは、男というものは働いて金を稼いでくるものであり、女は男が稼いできた金を使って生活を成り立たせるものである。商法というものは、他人の金を巻き上げることであるから、古今東西を問わず儲けようと思えば、女を攻撃し、女の持っている金を奪え──というのである。これがユダヤ商法の公理であり「女を狙え」というのはユダヤ商法の金言なのである。

女性の消費量というものは大きく男性に比べて財布のヒモもゆるいというのがその教えであった。例えば、男性の成功者であれば事業に成功しても女性を囲うとかする人もいるが女性の成功者は、男性を囲うというものはなくその代わりに、ファッション関係に膨大な費用と使っているという。服にしても、靴にしても一般的な男性よりも数倍もっていることも珍しくない。

つまり、いつでも美しくお洒落でありたいとうのが女性でその消費量は大きい。更に、高額商品であってもそのブランドや希少性などで一般の方までも購入しようと努力までもする。これは男性には見られない特徴であるとしている。その為、徹底的に女性ファッション関係を行い大成功を収める。

後年日本マクドナルドでも一線を退いたあとではネクタイ販売のタイラックと言う会社を起こしたがこれについても、「ネクタイ購入者の8割は女性だ。つまり、プレゼントしたり主人のためにかったりしていることが多いその意味で言うとこれは女性向けの商材なのだ」と語っている。女性向けの商材だけでなく一方で口もある。これについてはこのように語っている。

「女性向けの商材は利幅も大きく上手くいけば莫大な富をきづくことも出来るが、幾つかの難関もある。それはセンスが必要であるということ。

更に売り場も考えなければならない。つまりどこでも売れればよいということではなく商材の仕入れから全体の戦略をより練り上げる事ができないと継続するのは難しい」。

口を狙う商材

例えば、食べてしまえば数時間後には必ず消費し、また新たな需要がある。家族経営の飲食店は多いがそれでも出来るのが口を狙うというものだ。もちろん、口というのは食べ物に限ったことでなく

薬にしても同じことが言えるが、日本マクドナルドはまさしく口を狙ったものだった。食べ物という性質上リピーターがどれだけ来てくれるかということが商売の大きなポイントとしてリピートをしやすい、させやすい状況を創るために様々な工夫をしていった。工夫の一つでCMがある。

CMは中学校一年生が見て解るないようにするというものが鉄則で子供が親にねだり、親が子供を連れて行き結果ファミリーで人数も単価も上がり子供でもおいしいというような味付けやデザートやドリンクを用意しておくことで子供に食べさせるということを戦略的に狙ってるということをいっている。

これは食の記憶というものが年少期にあじわったものが生涯にわたって記憶しているという。つまり、子供に食べさせてその子供が大人になったらまた自分の子供をつれてお店に来てくれるという展開を狙っていった。現在の状況をみているとその長期的な戦略は当っているといえるでしょう。

78対22の法則

この辺は日本人には、理解できない部分ですが、ユダヤ人の商売の仕方では伝統的なんでしょう。ちょっとこじつけ的な感じもしますが????

世の中のものすべてが78対22で構成されており、バランスのいい数字というところから重視されるようになったと言われています。ユダヤ人が古来より重視していた比率だそうです。

地球の大気の割合は窒素78%に対して、酸素・二酸化炭素といったその他の気体が22%という構成に。地球の地上と海の比率も海78%に対して、陸地は22%の割合です。ひとは肺呼吸78%と肌呼吸22%の比率になっています。ひとの腸内善玉菌と悪玉菌も78%と22%がバランスの良い比率だと言われています。

マクドナルドでは立地というものを非常に重要視した。特に、大型ショッピングセンターへ出店そして郊外であれば角地へのこだわりも非常に大きかったという。

ユダヤの商法では、商売での立地は1mは100mと思えという。わずか1mにこだわれるかどうか?が大切という。

正方形の面積を100として、その正方形に内接する円の面積は78になり、つまり正方形の残りの面積は22となります。

今の時代には理解しがたい部分はたくさんあります。女性に限らず、fashionなどの消費財に、男性も浪費します。ただ世界中でユダヤ系の企業がたくさんあることから、時間とともに洗練され、アレンジして時代に合わせて、行っているのでしょう。

マクドナルド自体、人間性を殺すことで成長してきた企業です。合理主義的そのもの。日本で展開をした藤田田もユダヤ経済学を信仰して成功を収めたようですが、果たして、これでしかない戦略だからこそ成功したのかな?疑問です。

マクドナルド創業者のレイ・クロックがチェコ系ユダヤ人ということが大きな理由としてありますが、世界にはいろいろな形で合理主義が存在します。アメリカ、イギリス、ドイツ、キリスト教社会には下地として経営戦略に反映されています。

藤田氏の格言。

  • 最悪のあとには、最善が来る。最悪のときに屈しなければ道はかならず拓ける。

日本をハンバーガー消費大国にした功績は間違いない。彼の決断は、アメリカ側は郊外ロードサイド店の提案したといいます。それを押し切って銀座三越の1階に第1号店をオープンしたことだろう。開店とともに若者をはじめとする客が押し寄せ、大成功だった。しかし、翌日の毎日新聞にはこんな記事が載った。

「インスタントラーメンでさえ、関東、関西で味が違うという“味”にうるさい日本人に、はたしてこのアメリカ的“味”の押しつけが受けるかどうか?日本人の感覚だと『郷に入れば郷に従え』で、どこも同じ味ではどうみても食欲がわかない気がするのだが……。とはいってもコーラの前例もある」(1971年7月21日)

もう一つは、アメリカの言いなりにならなったこと。日本の市場を理解していないアメリカ人が経営していたら、おそらく今のような成功はなかっただろう。チェコ系ユダヤ人、レイ・クロックとの信頼関係が大きかった。クロックは「米と魚の食文化の国=日本」ではハンバーガー・ビジネスが失敗する確率は高いと考えていた。

それを成功させるのは傑出した起業家が必要だと思っていた。だから日本の商社、スーパーマーケット、食品会社など300件近くがエリアフランチャイジーをやりたいと申し出てきたのを拒否した。組織優先の企業ではダメだと判断していたからだ。

藤田と1対1で会ったときに、起業家としての突出した才能を見抜き、「あなたならできる」とマクドナルドのハンバーガー・ビジネスをやるように薦めた。藤田は少し考えた後に、「合弁会社日本マクドナルドの資本金は50対50、アメリカのアドバイスは受けるが命令は受けない。経営は日本人がやる」と答えた。レイ・クロックはこの条件を丸呑みした。

日本におけるハンバーガーの認知度は低かった。不毛の地だった日本に、種を蒔き、水をやり、縄文文化以来の米食民族をハンバーガー消費大国にした。

1号店オープンのニュース映像とアメリカのテレビ番組で出演している藤田田。

 

 

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