セブン&アイG傘下の西武・そごう百貨店をソフトバンク系ファンドとヨドバシカメラに売却が決定しました。家電量販店になるんでしょうか?。百貨店も総合スーパーの形態も終わってます。次はヨーカドーを切り離す可能性がいよいよ現実味を帯びてきました。
百貨店の中でも弱者連合と言われた西武・そごうがセブンの傘下になったのは2006年です。16年の時間で28店舗から10店舗に減少。一部のヨーカドーで西武セレクトという売り場が展開されましたが、瞬殺でなくなりました。相乗効果はもちろんありません。ただのお荷物を抱えた16年間です。
「百貨店は別格」と老人経営陣の憧れ、羨望の営業形態ですから、コンプレックスを解消だったんでしょうかね?ダイエーの中内功さんも高島屋の株に手を出し、あきらめた経緯があります。結果「プランタン銀座」が誕生しますが、2016年に紆余曲折があり姿を消します。ダイエー自体もイオンに引き取られ、細々と生き残っています。
そごう・西武もセブン&アイの傘下に入ったものの、リストラ続きで、カリスマ鈴木敏文・会長もクーデターを起こされ追放されています。たいして戦略もなかったから、続けていてもだめだったでしょうね。アメリカではコロナ・パンデミックがあけて「百貨店倒産ドミノ」が起きている。もはや終わっている業態であることは明らかです。
次はヨーカドー?
個人的には、わずかな期間ですが、アルバイトしていた身ですから感慨深いものがあります。おもちゃ売り場に配属され、当時は文玩(文具・玩具)と呼ばれていました。今は再編があったらしく子ども服と併合されているみたいです。
けして高い時給ではなかったんですが、居心地がすごく良かった職場です。マネージャー次第ですけど、2年くらいで移動がありました。売上が悪いと1年で交代です。ガント?って言っていたかな。売上予算のことだと思いますが、未達だと「足りない。死に筋、値下げして!ワゴンでさばいて!」とよく指示がありました。
私が働いていたときは任天堂DSが最盛期、すざまじかったです。
毎週ある発売日には、抽選販売の抽選券を求めて並ぶお客さんの整理、最後尾のプラカードを持って、寒空の中、よくやったと思います。
子どもが欲しい商品を探す大人は殺気をまとっているし、この当時から転売ヤーのはしりが存在していました。中国人も多かった気がしますね。抽選券は一人一枚ですが、着替えたり、帽子を被って変装して貰いに来るんですよね。
半グレみたいな人から「どういう抽選なんだ?」とマネージャーが詰められてました。それ以来、ホワイトボードを用意して、みんなの前でくじ引きをする形になり、さらに大変な思いしました。
いい思い出ですが、このときから徴候がありました。
カテゴリーキラーと呼ばれる専門店が攻勢を強めていましたし、食品以外は厳しい状況だったと思います。イオンのようにテナント主体の不動産屋になればよかったんですが、舵を切るのが遅かった印象です。ロフトや赤ちゃん本舗など買収した傘下企業をカテゴリーキラーの対抗策としているなら、中途半端なんですよね。競合するもの潔くやめればいいのに、それができない。
頼みの食品もセブンプレミアムに頼りすぎて、NB(ナショナルブランド)商品は、OKストアなどに価格で負けてる状態です。割高なスーパーというイメージがついてしまって、この先どうなるか不透明です。当時から「食品が一番」という感じですから、応援要請のビートルズのヘルプ音楽がなると住居の店員はみんな駆けつけます。
食品だけに集中して、競争力を高め、あとは捨てる覚悟がないとだめかも知れませんね。必要とされていないですよね。自分のライフサイクルを見ても、服はユニクロ、寝具はニトリ、日用品はマツキヨ、ホームセンター、自転車はアサヒ…考えてもヨーカドーに買い物する理由が見当たらない。そもそもアマゾン、ヨドバシのECの利用がメインとなってしまっている。
グズグズ経営ですから、思い切って売却して若い経営者のもとで、再建したほうが働く人にとってもいいかも知れません。現在、2016年にカリスマ経営者・鈴木敏文CEOをクーデターで追放して、創業家が実権を握っている状態ですから、ヨーカドーは手放すことは難しいかも知れません。
「赤字事業はやめろ」「儲かっている事業に集中しろ」資本主義の理論は単純で冷血です。老舗のアパレル「レナウン」は破綻したとき、引受先がなく消滅するしかありませんでした。追い詰められる前に売却先があるうちに決断したほうがいいと思うんですが…
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