人口減と高齢化がいち早く進んだ北海道、日本の消費市場を先取りしている地域です。東京も中国などで仕入れで負けているようですし、寡占化が必要かもしれません。
「北海道現象」という言葉あります。1997年の拓銀破綻の時に急成長した北海道の小売企業たちのことを指して呼んだ現象のことで、当時のメリルリンチの証券アナリスト鈴木孝之氏が命名した言葉。
バブル崩壊の不況下での特定企業への消費集中現象が起こりました。道内の不況で弱小企業の淘汰が進む一方、業績を拡大する「独り勝ちの企業」が業種・業態ごとに誕生する様相を指摘。「ここで勝ち抜いた道内の小売業は全国に出て行っても勝てる可能性が高い」と分析。
不況下の中の寡占化ですが、スーパーのラルズ、ドラッグストアのツルハ、HCのホーマック、家具のニトリ、マイカル北海道の5社が景気最悪の北海道で業績を伸ばしてきた企業。人口も少ないし、広大な土地に高齢化が進んできた地域経済で、戦ってきただけに筋肉隆々の企業です。
選択的消費行動を強める。
その中で消費者は店舗の選択を厳しくする傾向が一層顕著になり、ほんの数社に購買が集中する現象が見られました。モノやサービスの購入動機を“皆が買うから”“流行っているから”など他人に依存した形の消費に対する反省です。勝ち組企業が決まったことによって、集まり始める。そして加速、厳しい経済環境では、消費者は基礎支出まで財布の紐を締める。
支店経済都市の代表格のような北海道
都道府県庁所在地は大半が各県に置ける人口首位都市である傾向が強く、また事業の許認可を行う行政機関等も集積するため全国展開、ブロック展開する企業の多くが都道府県庁所在地に支店を置いている。 このため基本的に都道府県庁所在地は支店経済都市の性質が強い。政令指定都市や都道府県庁所在地の人口を上回る中核市も同様の傾向が認められ、仙台、福岡、下関などは代表的な支店経済都市と言われる。
東日本では東京を本拠地とする企業の母数が多く、関東地方の有力都市にブロック展開することから関東地方では全事業所に占める支店の割合が高い。一方で東北や甲信越などの都市には支店を置かず、東京(首都圏)の事業所が当該地域での営業活動を包括する事例がみられる。
東日本における東京の地位に比べ、西日本における静岡、名古屋、大阪、広島、高松、福岡等の影響は相対的に小さい。このことから県庁所在都市の都市規模は「西高東低」の傾向がある。また西日本では戦前からの有力都市が多く、全事業所における支店の占める割合は東日本で高く西日本で低い傾向がある。
北海道最強のコンビニ・セコマ(セイコーマート)
ニトリやツルハドラックは全国に拡大していきましたが、コンビニ・セコマはとどまり、北海道を代表するコンビニとしての地位を確立しています。
セコマ(2016年にセイコーマートから社名変更)、北海道発祥のコンビニで、意外ですが、日本で一番古いコンビニとなります。セブンイレブンよりも3年前の1971年に1号店ができています。米のコンビニを見様見真似で造ったといいます。
店舗数こそ約1100店と最大手のセブン-イレブン約21000店には遠く及ばないが、日本生産性本部が発表する顧客満足度調査(2022年度)では2位セブンを6.1ポイント引き離して、7連覇を達成している。
地場の酒販関係者の協同から派生しているため、酒類は非常に豊富。
コロナ禍でコンビニ各社が軒並み売上を減らす中、セコマだけが2020年6月以降、2022年8月に至るまで前年同月比を上回る業績を挙げている。セコマの利用客は3分の1を60代以上が占めおり、高齢者や年金で生活している人にとってのライフラインとなっている。
自前のサプライチェーンを構築しているため、無駄は省けるが、それは大手もやっていること、高齢者の需要をしっかりつかんでいる点が大きく違っている。
関東で言う「まいばすけっと」に近い位置づけのお店かな?という印象です。味は圧倒的に美味しいです。数回しか行ったことがありませんが、100円の惣菜が豊富、驚くのは酒類が多い。コンビニの取り扱い量ではないです。ジンギスカン弁当といった北海道ならではの特色のある品揃えです。
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