スターバックスが中国市場で、新興企業に抜かれてしまったという話題。
それだけはなく、お家騒動で追放された者たちが新会社を立ち上げ猛追しているという状況で、カフェ戦争を繰り広げているといいます。
中国市場ではスターバックスがトップでしたが、2017年創業のラッキンコーヒー(Luckin Coffee)に2023年6月期、営業収益で抜かれてしまった。店舗数では2018年にうわまっています。3位にクーディー(COTTI COFFEE)。猛追しているクーディーが戦略で注目されています。
スターバックが中国に1号店を開いたのが1999年、ラッキンは創業2年で店舗数で追いつき、そこから4年で営業収益で超えたことに。
ラッキンの特徴は、モバイルオーダー&テイクアウト。
客席は少なく、その分のコストを品質の高い商品に投資しています。スターバックスは真逆のサードプレイス(快適空間)戦略、お洒落で座り心地のいいソファ、快適な時間を過ごせ、コーヒー文化に浸りながら満足感を高められる。
ラッキンの特徴とし、IT技術が進んでいるというか、顧客がコーヒーを欲しがるタイミングで半額クーポンのお知らせが届くというアルゴリズムを開発しているようで、AIが常に個別需要と供給を満たしている点にあります。この辺のすごさは日本企業には太刀打ちできないかもしれません。
クーポンばらまき半額で顧客を獲得、注文する煩わしさ、待つことができない、せっかちな中国人にはラッキンは爆発的に流行ることに。ニーズを掴んだということでしょう。さらにライバル店が真似する「ココナッツラテ」というヒット商品も生み出しています。
中国企業のスピードには驚くばかりですが、粉飾で痛い目に合っています。
2020年4月に売上を水増し計上していた不正会計が発覚し、上場廃止、CEO(最高経営責任者)とCOO(最高執行責任者)も解任され、アメリカで破産申請するという事態に。
この追放された経営陣がつくったのが、クーディー(COTTI COFFEE)。
ラッキンは2018年に北京で1号店を開業、わずか14カ月後の2019年5月にナスダック上場。これも最速で中国国内のスターバックスを抜いてアメリカに進出します。
しかし、440億円の水増し粉飾が明らかに、創業者の陸正耀・会長、銭治亜CEOら経営陣は追放され、同年6月に上場廃止となった。これも最速で、中国スタートアップの急速な拡大と破綻を象徴しています。
ラッキンのほうは不祥事でダメージを受けますが、しぶとく生き残り、なんとか回復します。
一方、追放された創業経営陣は、あろうことかラッキンを潰しにかかります。培った人脈をいかし、資金調達、加盟料のゼロでフランチャイズを誘い、ラッキンの隣に出店、もちろん商品もパクります。
これが爆発的なスピードで展開され、創業から10か月で5000店舗を超えてしまう。この競争はどうなるのか?共倒れか?わかりませんが、面白い展開になりそうです。
クーディー(COTTI COFFEE)は海外進出に積極的で日本にも2023年9月に店舗をつくっています。中国人が多い池袋からの展開ですが、日本人に受け入れられるのかは、これからというところ。
韓国、インドネシア、カナダにも進出していますが、日本の市場はかなり厳しいとの見方が広がっている。テイクアウトがメインだと競合は、スタバやドトールではなく、セブンイレブンかもしれません。
個人的な感想、看板商品のココナッツラテはタピオカみたいでした。ゴンチャもあるし、どれだけ若い層に広がるか?難しいかもしれません。
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