一審で死刑判決が言い渡されましたが、二審で引っくりがえる事態に。
一審で極刑を言い渡した裁判長に「公正な判断をお願いしたのに全然公正じゃない」「生涯後悔するぞ」などと大きな声を上げ威圧していた。
2024年3月12日の高裁の判断も、極刑が当たり前という世論だったので、失望の声も聞こえてきますが、他の事件では無期懲役が課されています。77歳という年齢を考えてみても塀の外には出てこれない、司法としても推定推認で死刑は言い渡せない、と気概を見せたのは着地点としては良かったのかも。
裁判は、4件の市民襲撃事件の殺人・未遂罪に問われた。殺人については無罪。3件の組織的殺人未遂で無期懲役を言い渡した。
無罪となった殺人は、1998年の元漁協組合長射殺事件。野村悟・被告は当時、工藤会の前身である二代目工藤連合草野一家のナンバー2だった。司令だしたとして争っていたが、「組織内の意思決定の在り方は不明」「認めるに足りる証拠がない」という判断。
総裁である時期に、発生した3件の殺人未遂に関しては、「野村の意思」と1審判決を世襲、無期懲役という結末。物的証拠なく推認で初めての起訴された殺人事件、高裁は認めなかった。
北九州漁協組合長殺害事件(1998年)
1998年、北九州市小倉北区の繁華街で、漁協の元組合長が至近距離から銃撃され殺害されました。JR小倉駅から1キロほど離れた繁華街にある、クラブの入り口に向かっていた男性が背後の至近距離から回転式拳銃で4発、銃撃され射殺されました。港湾建設工事などの利権が事件の背景にあるとされています。
2013年、12月には、1998年で射殺された漁協組合長の実弟で、当時北九州市漁業組合長だった実弟(当時70歳)も射殺される事件が発生。配下の実行犯の組合は逮捕されている。
元警察官銃撃事件(2012年)
暴力団を担当していた福岡県警の元警察癌が銃撃される。退職後の再就職先の勤務地に向かい、歩いているところを銃撃される。拳銃2発を打ち込まれ、腰と太ももに大怪我を負う。撃たれた警察官は工藤会幹部と対等にやり合っていたと言われ、恨みを買っていたと。
美容クリニック看護師襲撃事件(2013年)
野村悟・被告が通っていた美容外科クリニックの看護師が福岡博多区の歩道で襲われた事件。看護師の女性は、帰宅途中で、バス停から自宅まで歩いていた。そこを刃物を持った男に襲われ、刺される。事件前に野村は看護師への不満を漏らしていたという。
歯科医師襲撃事件(2014年)
2014年、北九州市小倉北区で歯科医師が出勤途中に胸や腹などを刺され、大けがを負う。歯科医師は2008年の殺害した漁協組合長の孫だった。
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