咳止めシロップの危険性が促されています。覚醒剤より中毒性が高いとも言われ、危険な薬物と認定されそうです。インドネシアやインドでは製造過程の問題で、死者がたくさん出て社会問題化しています。さらにアフリカでは手軽な薬物として蔓延し、手がつけられない状況となっています。高須克弥・先生も注意喚起しています。
ロイター通信が、
有毒物質混入の咳止めシロップ服用で子ども300人以上が死亡…2023/01/27
ロイター通信 インドネシアなど3カ国で、市販の咳止めシロップを服用した子ども300人以上が死亡している。インドとインドネシアの製薬会社6社が製造したシロップから有毒物質が見つかっており、WHO(世界保健機関)は6社の間に何らかの関連があるかどうか調査している。
有毒物質の含有が「許容できないレベルだ」として、WHOは問題のシロップに使われた特定の原材料についてサプライヤーを調べている。事情に詳しい人物によると、6社は同じサプライヤーから原材料を仕入れていたという。
ジエチレングリコール/エチレングリコールが混入
咳止めシロップを服用した子どもが急性腎障害で死亡した事例は2022年7月にガンビアで初めて報告され、その後、インドネシアとウズベキスタンに広がった。WHOは、咳止めシロップに含まれていた有毒物質「ジエチレングリコール」「エチレングリコール」が死亡の原因だと発表している。
WHOはこれまでに、問題のシロップを製造していたインドとインドネシアの製薬会社6社を特定した。6社は、調査に対して回答を拒否、または死亡原因とされる有毒物質の使用を否定している。ロイターは、WHOが特定した6社が不正行為を行ったことを示す証拠を持っていない。
WHOは、医薬品の製造基準に関するガイドラインを世界的に設定し、各国が違反を調査するのを支援しているが、違反者に直接対処する法的権限や強制力はない。
アフリカでは大量の咳止めシロップが消費され、薬物として蔓延しています。
ナイジェリアでは、かぜシロップに含まれるコデイン中毒が社会問題となっている。1日にナイジェリアの2州で300万本が消費されている。コデインの過剰摂取は、内臓疾患や統合失調症につながる。
日本でもオーバードーズ(過剰摂取)の問題が発生しています。2018年に薬物依存などで全国の精神科で治療を受けた10代患者の4割以上が、せき止め薬や風邪薬などの市販薬を乱用していたことが厚生労働省研究班の実態調査で分かった。14年の調査では1人もおらず、近年急増していることを示した。取り締まりが強化された危険ドラッグの10代の乱用者は1人もいなかった。
危険ドラックが取締りによって壊滅し、市販薬を過剰に接種するオーバードーズが代替えとなっていることがよく分かる。米国ではオーバードーズによる死者が年間2万人を超え、女性の比率が多いことが示されている。
事件も発生しています。2022年6月、SNSで集い、ホテルの一室で薬物パーティーを開いていた神奈川県本厚木にある総合病院の勤務するアルバイト医師が逮捕されました。この事件では、過剰摂取により女性が亡くなっています。
フライデーより。
「保護責任者遺棄の疑いで警視庁池袋署が逮捕したのは、川崎市麻生区の斎藤浩一容疑者です。斎藤容疑者ら5人の男女が、薬物の過剰摂取目的で東京・豊島区内のビジネスホテルの一室に集まったのは昨年6月11日。大量の薬を飲み、不安や精神的苦痛を和らげようとしたようです。
しかし、咳止め薬などを一晩で100錠以上飲んだ38歳の女性Aさんが昏睡状態になります。斎藤容疑者は、医師にもかかわらず意識不明のAさんを放置しホテルを後にしたとか。Aさんは11時間以上も放置されてから、参加した他の男性の通報により翌日になって病院へ搬送されます。病院で死亡が確認され、死因は中毒死だったそうです」(全国紙社会部記者)
オーバードーズは女性が半数近くのいる思われ他の薬物より突出しています。咳止めシロップを通常の5~6倍とお酒を飲むと覚醒剤より危険と言われ、中毒性が高くやめたときの落差が大きいと言われます。大麻などの自然由来の薬物と違い、一度手を出すと辞めることが、非常に難しいと専門家は警告をうながらしています。
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