なくられた安倍・元総理は統一教会とのつながりが指摘されていますが、怪しい人間がうろちょろしているのは確かなようです。このジャパンライフの山口隆祥(懲役8年)は、父・晋太郎の時代から接近を測っていたと言われます。
2015年には「桜を見る会」に“総理枠”で招かれ、招待状の画像を勧誘に利用されています。遠からず近からず、という感じの距離感なんでしょう、脇が甘いのは体質のようです。
同郷の群馬の政治家ほうが近かったようです。福田赳夫の後援会に入っており、桜を見る会に招待されています。以後中曾根康弘や小渕恵三の時にも招待されています。政治団体「健康産業政治連盟」を設立し年2億円以上を与野党の大物政治家らに政治献金している。
オレンジ共済事件の友部達夫・議員のように主体的に関わっていた政治家もいることですから、政治家周辺には、この手の詐欺師がうごめいているのかもしれません。
ジャパンライフ事件 7000人のネズミ講。被害総額2100億円 「豊田商事事件」超えの金額。
ジャパンライフが行った販売預託商法。消費者が購入した商品をいったん業者が預かるという形態の取引です。「商品を運用すれば高配当を受け取れる」「利率の良い方法で運用するから預かる」といった実体のない商品取引は、ネズミ講の常套句。
もちろん運用実態などありませんでした。2003年ごろから磁気治療器などを消費者に購入させる販売預託商法を展開していました。購入させた商品を他人に貸し出し、その収益を原資に元本と年6%もの利回りを保証すると説明していたようです。
磁気治療は、科学的実態がないものですが、一般的に「効果があるみたい?」で浸透しています。1972年にピップ社が「ピップエレキバン」を販売し、テレビCMなどの知名度が上がります。家庭用磁気治療器の代表的商品です。低価格で販売しているため、問題がありませんが、医療的には、批判がある商品です。
米医学専門誌「アメリカ苦痛管理ジャーナル」は、磁石による医学的効果が認められないとしています。磁気によって「神経」が電気的刺激を受けるという説を否定、それ以外の医学的効果まで否定してはいませんが、わからないというのが現状です。こういった現状わからない、曖昧な医学的効果の商品は詐欺師の格好の標的です。
今は見られなくなりましたが、スーパーのイベントスペースで、集客を行っている光景が見られました。殆どがマッサージメーカーの無料体験ですが、それに混じったりして、紛れていたと言われます。
2017年くらいから配当が滞るようになり、システム障害などと虚偽の説明をしていた。マニュアルでもある?というくらいねずみ講は同じです。
2017年12月、資金繰りは完全にショート、銀行取引停止処分を受けたため、同社は事実上の破綻を迎えます。負債約1537億円に対し、資産が約4.9億円しかありませんでした。ジャパンライフは1982年あたりから、池袋サンシャイン60に本社を移し、本格的に活動し始めます。1985年2月期には売上高1509億円を記録する。
同時期に表面化した豊田商事事件の余波を受けて業績は大幅に落ち込んだ。豊田商事同様にマルチ商法被害が社会問題となって同年12月10日、衆議院商工委員会でジャパンライフ問題の集中審議が行われた。この少し前には山口隆祥社長が法人税法違反で告発された(1983年)ことから社長を退き、後任の社長として警察官僚だった相川孝を迎えている。
相川は京都府警察本部長や中部管区警察局長を歴任し、ネズミ講を取り締まる警察庁生活安全局保安課長を務めたこともあったことから、一連の人事には警察対策なのではとの見方が囁かれていた。最近の仮想通貨絡みのネズミ講とは若干違いがあります。1982年から2017年頃まで長期にわたる活動期間。批判を浴びながらも生き残っていることから、強固なシステムを作り上げていました。
アンテナ店主(ねずみ講の末端)は6000人にも登り、地域センター責任者1000人、アシスタント2000人とフランチャイズのような形態。100万円から500万円の医療器具を販売、それをレンタルで年利6%の利回りという構図です。
末端が増えれば、いずれは破綻しますが、持続を可能とします。2017年3月に、消費者庁の立入検査、2度目の行政処分を受けて、破綻を想定して資金集めをしています。2017年5月16日、東京・お台場のホテルで大物演歌歌手の歌謡ショーを開催、1000人を超える参加者を前に山口みずから大々的に勧誘。逃げる資金を確保したと見られます。
そもそも悪質な業者は、最初から高利回りの運用なんてせず、自分たちの懐が潤ったら破産させます。破産が前提です。ばかみたいな利回りを設定し、吹聴します。
逮捕されても言い逃れできるように、少しだけ実態を作り、執行猶予もしくは短い懲役で済むように工作します。ほとぼりが冷めてから、隠した資金で優雅に暮らすことでしょう。仮に本当に運用していたとしても、高利回りなんて、名だたるプロ資産運用トレーダーでも持続は無理です。破産したときには資産なんて、残っていないと思ったほうがいいです。
1980年に発生した「豊田商事事件」では、中坊が率いる管財人チームの資金回収は徹底しており、豊田商事グループの賃貸先からの家賃や敷金、高額の給料をもらっていた豊田商事の従業員が納めた税金まで回収し、その総額は100億円を越えました。2000億円の被害で100億円です。
安倍総理の関与 2019年12月6日 毎日新聞。
立憲、ジャパンライフ会長と首相「35年来の知人だった可能性」指摘
安倍晋三首相主催の「桜を見る会」をめぐる野党の追及本部のヒアリングで発言する国民民主党の原口一博国対委員長(中央左)=国会内で2019年12月5日午後4時31分
立憲民主党は5日、2015年の「桜を見る会」に預託商法を展開していた「ジャパンライフ」の山口隆祥元会長が「首相枠」で招待された疑惑を巡り、安倍晋三首相と山口氏が「35年来の知人だった可能性がある」と指摘した。同党の黒岩宇洋衆院議員が野党5党による追及本部で取り上げた。
首相の父、故・晋太郎元外相は1986年の衆院予算委員会で、外相当時の84年に国連総会で訪米した際、現地で山口氏と面会したことを認めている。
首相は晋太郎氏の外相秘書官を務めていた。黒岩氏は追及本部で、首相がこの時、晋太郎氏に同行したか渡航記録を調べるよう外務省に要求。同省の担当者は「現在鋭意調べており、調査が終わり次第、報告する」と述べたが、野党側は「当時から首相と山口氏は知り合いなので、桜を見る会にも招待したのではないか」と追及した。
首相は2日の参院本会議で「山口氏と個人的な関係は一切ない」と答弁している。
山口隆祥(やまぐちたかよし )
1942年生稀ですから、戦中派です。群馬県伊勢崎出身で、織物業を営む裕福な家庭で育ちますが、着物から洋服文化の変化に対応できず、山口家は破産してしまう。高校卒業後は、富士重工の行員を2年勤め、後の人生はマルチ商法で関わります。筋金入りの詐欺師というわけです。
最初に設立したのが「ジェッカーチェーン」。マルチ商法であると批判が高まり、1975年5月13日衆議院物価問題等に関する特別委員会に参考人として招致された。ジェッカーは公正取引委員会の行政処分を受け、1976年に銀行取引が停止されて倒産した。
詐欺罪で告訴され、1976年3月9日東京地方検察庁はこれを受理したが、1年以上捜査に着手されなかった。姿をくらまして刑事訴追を逃れたとも。
ジェッカー倒産前年の1975年に「ジャパンライフ」を創業。
2022年1月28日、詐欺罪で懲役8年の実刑判決。2月7日、山口は判決を不服として控訴した。2022年11月18日の控訴審で東京高裁は1審判決を支持し、山口の控訴を棄却した。娘や娘婿など主要幹部なども逮捕され有罪判決が出されたが、執行猶予がついている。刑務所に入るのは会長の山口隆祥のみ。
逮捕された時、79歳です。報道陣の前で、胸を張って、すごい歩き方をしています。
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