娘の名義貸しで車購入、詐欺容疑で逮捕

社会考察

暴力団の組長が車のローン組むことを許されず逮捕されたニュース。娘が変わりに名義を貸したことが詐欺罪に当たり、逮捕されましたが、裏があるかも?なにかあるんじゃない?と別件に関しての憶測や、それなりの看板がある暴力団組長が、560万円の車をローンを組まなければならない経済状況に悲哀を感じます。

2023年4月20日「日刊ゲンダイ」からの引用です。

親思い? 住吉会系7代目総長の愛娘が「名義貸し」でクルマ購入の顛末

「暴力団の父が車を買えないことは知っていました。父がかわいそうなので私の名義を貸しました」。親思いの孝行娘かと思ったら、大物親分の父親に名義を貸し、代わりにローンを組んで車を購入していた。

娘の名前を使って約560万円の車を購入したとして、いずれも韓国籍で東京都立川市の住吉会系日野一家総長、高沢哲夫こと高偉哲(73)と、娘の中野有美子こと高有美子(43)両容疑者が8日、詐欺の疑いで警視庁多摩中央署に逮捕された。

昨年3月30日、高沢容疑者は近くに住む愛娘を連れて都内の自動車販売店を訪れた。販売店は暴力団関係者に車を販売しないことを表明していたが、高沢容疑者は反社会的勢力ではないことを示す書類に署名。

自身が暴力団幹部であることを隠して娘名義で売買契約を結び、ローンを組ませて日常生活で使う自家用車を購入した。警視庁が別の事件を調べている過程で、高沢容疑者が娘の名前で車を購入していることが判明した。調べに対し高沢容疑者は「自分の名前で車を買えないことは知っていた。娘を乗せて走っている分には罪にならないと思ってた」と供述しているという。

「日野一家は立川市にある住吉会の2次団体で、高沢容疑者は7代目の総長です。もともとは博徒組織で、かつては組幹部が住吉連合傘下の組長らと共謀し、静岡県伊東市の高級ホテルで花札とばく『バッタまき』を開帳。一晩で20億円の賭け金を動かし、2億円のテラ銭を荒稼ぎして摘発されたこともあった」(捜査事情通)

暴力団排除条例が全国で整備された2011年10月以降、暴力団の組員が本人名義でクルマを買うことはできなくなりました。排除条例の中の『利益供与等の禁止』にあたるから。

新車ディーラーはもちろん、中古車販売店での購入も。レンタカーの利用も本人名義の免許証では原則として利用が困難です。

これは建前で実際、事件があって報道されるたびに、暴力団事務所にはたくさんの車が出入りしているのが現実です。名義貸し、ローンが焦げ付いた残債がある車は、名義変更ができないため車検切れるまで乗るパターン。様々な抜け道があるようです。

2020年、マスコミで話題になった「スカイカーシェア」破綻。高級車をシェアするシステムで、投資家は高級車を所有し提供、貸出レンタルで利益を上げるというもの。多くの暴力団や犯罪グループが利用していたといいます。

身分を隠して購入することや他人名義でローンを組むことは犯罪ですが、捕まったとしても10-20日で釈放される微罪です。

警察の点数稼ぎとも言われますが、別件捜査の常套手段ですから、なんらかの事件と関連?とざわつきました。暴力団に対しての威嚇、見せしめ的捜査とも言われているようです。

暴力団組員は、自動車の購入だけではなく、様々な活動が制限されています。携帯電話の契約、クレジットカードの発行、銀行口座の開設、保険の契約、スポーツクラブ、公衆浴場、ゴルフ場にも立ち入ることができません。

ゴルフ場利用の逮捕は、よくニュースになる話題で過去に大物とよばれる組長も逮捕されています。

弘道会ナンバー2に有罪 ゴルフ場身分隠しは無罪 2012年4月12日

暴力団の身分を偽ってクレジットカードを詐取したほか、ゴルフ場で身分を隠してプレーしたとして、詐欺罪に問われた指定暴力団山口組弘道会ナンバー2の若頭竹内照明・被告の判決公判で名古屋地裁(後藤真知子裁判長)はクレジットカード詐取への関与を認定し、懲役10月、執行猶予3年の判決を言い渡した。

一方、ゴルフ場で身分を隠してプレーしたとされる詐欺罪については「詐欺の故意を有していたかは合理的な疑いが残る」とし無罪とした。求刑は懲役1年6月。

住吉会系日野一家

東京都立川市に本部を置く暴力団で、指定暴力団・住吉会の2次団体。

中央線の駅だと国立、立川、日野、豊田。 昭島市、福生市、羽村市、青梅市、あきる野市の一部、東村山の一部、 小平市の一部、埼玉県坂戸市、鶴ヶ島市、毛呂山町、越生町など、広大な縄張りとしている。生放送配信者だったウナちゃんマン(佐野智則)もこの組織で属していたことがあり、波紋というかたちでカタギに戻っている。

一つ前の6代目総帥は阿形充規(あがたみつのり)は、新右翼の野村秋介と活動をともにしていたため、民族的右翼系の暴力団として名前が知られていた組織。

警察の兵糧攻めで、かつての勢いは失われて生活に困窮する暴力団が増えているのは周知のことですが、素直にカタギに戻って慎ましい生活を送る人はわずかなようで、暴対法が及ばない形態に移行しています。

立川、福生のエリアは顕著に現れている事件が起きている。

2019年6月、東京・立川市で暴力団組員の頭をワインボトルで殴ってけがをさせたとして、竹原千史・容疑者(28歳)の男が逮捕されました。

捜査関係者によりますと、2人は東京・福生市を拠点とする不良グループの元メンバーとみられ、竹原千史・容疑者は組員が自分を無視したことに腹を立て、コンビニ店まで追い掛けて店のワインボトルで殴ったということです。取り調べに対し「間違いありません」と容疑を認めています。

被害にあったのは、住吉会幸平一家組員の三谷貴之(27)。ですが、コンビニのワインを投げ返し応戦たということで、逮捕されています。

加害者の竹原千史・容疑者(28歳)は「立川のボス」と呼ばれ、風俗店などのケツ持ちをしていたところから、住吉会日野一家と近いと思われます。

住吉会同士の揉め事のようですが、やられた側の住吉会幸平一家組員の三谷貴之は、2016年に東京都立川市の都営住宅に知人の19歳の少年を監禁し、金属バットで暴行を加えるなどしたとして、逮捕されています。

16時間にわたって金属バットなどで暴行を加え、さらに、車で富士の樹海へ連れて行き「殺すぞ」などと言い、脅したという。少年は重症を追っています。振り込め詐欺のグループとみられ、少年が振り込み詐欺で得た200万円を盗んで逃げたと疑い、暴行を加えたとみられるといいます。

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