赤身肉 がんリスク 発がん性物質が含まれる

癌予防

がんリスクがあると思われますが、食べないとデメリットもあります。

赤肉にはタンパク質や脂質が多く含まれるため、高カロリーになりやすいという特徴があります。
また、がんとも細くはない関係性が分かっています。赤肉に代表される動物性食品には、亜鉛とヘム鉄という成分が多く含まれています。これまでの国際的な研究から、亜鉛は大腸がんのリスクを下げるものの、ヘム鉄は逆に危険性を高める作用を持っていることが示唆されています。

大腸がんのリスク要因であるヘム鉄は、体への吸収率が高い成分です。食べ物として取り込まれると、体内で活性酸素を作り出し、がんのリスクを高めると考えられています。

活性酸素とは体の“老化”の元凶とされ、がんの原因としても重要な役どころです。亜鉛で相殺される可能性はあるとしても、危険因子と分かっている以上は、取り込まないに越したことはありません。

赤肉の持つがんのリスクは他にもあります。生で食べることのほとんどない赤肉は、焼くか炒めるなど、何らかの調理を施すのが一般的です。その調理の際に、様々な発がん物質が生成される可能性があるのです。

肉を高温で調理すると、筋肉に多く含まれているクレアチンとアミノ酸が反応して、ヘテロサイクリックアミンという発がん作用を持つ化学物質が生成されます。元々持っているリスク以外に、調理することでもがんのリスクを高めてしまうことになるのです。

ならば加工肉はどうかといえば、こちらにも難点があります。ハムやソーセージ、サラミなどを作る際に保存や発色のために使われる亜硝酸ナトリウムは、アミノ酸と反応するとニトロソ化合物というやはり発がん性の強い化合物を作り出すことが分かっています。

つまり、赤肉や加工肉を摂取することで、鉄分や発がん物質が一定程度体内に取り込まれることは、避けられない事実なのです。しかも、肉食中心の食生活はタンパク質や脂肪が過剰に摂取される傾向となり、肥満になりやすくなります。

肥満が高じてインスリン抵抗性(血糖に対してインスリンの反応が鈍くなり、高血糖状態が続くこと)になると、インスリンが様々な臓器で腫瘍を増殖する作用を発揮したり、肝臓では性ホルモンと結合するタンパク質の産生が抑え込まれて性ホルモンの作用が強くなり、乳がんや子宮体がんの発生を助長することにもなりかねません。

2007年の世界がん研究基金と米国がん研究協会の報告では、赤肉と加工肉が大腸がんのリスクを高める可能性を「確実」と判定しています。

日本でも、全国の45~74歳の男女約8万人を対象とした多目的コホート研究が行われています。1995年と1998年に生活習慣に関するアンケート調査を行い、その後2006年まで追跡調査をしています。この調査では、日頃食べている「肉類」の総量と「赤肉」「加工肉」の一日当たり摂取量から、それぞれを男女5つのグループに分け、各群がその後大腸がん(直腸がんと結腸がん)になる確率を調べています。

対象の約8万人のうち、調査期間中に大腸がんになったのは1145人(結腸がん788人、直腸がん357人)で、次のことが分かりました。

一日当たりの「肉類全体」の摂取量が100グラムを超える男性のグループでは結腸がんリスクが高く、一日当たりの「赤肉」摂取量が80グラムを超える女性のグループは結腸がんリスクが高いという点です。「肉類全体」では結腸がんとの関連が見られた男性も「赤肉」限定では結腸がんとの統計学的有意な関連は示されませんでした。

加工肉についてはさらに摂取量を10グループに細分化して調べており、「男性の最も摂取量の多いグループ」(上位10パーセント)で結腸がんのリスクが高まるという結果が出ています。従って、日本人の大半が摂取している加工肉の量では、がんのリスクは上がらないと考えても良いと思われます。

欧米の15のコホート研究を用いた分析では、赤肉摂取量が120グラム増えると、大腸がんリスクが28パーセント上昇する(加工肉は30グラムで9パーセント上昇)、と報告されています。世界がん研究基金と米国がん研究協会の報告書は赤肉は調理後の重量で週500グラム以内(加工肉はできるだけ食べないように)と勧告しています。

日本人の赤肉摂取量は、欧米と比較すると少ない。2013年の国民健康・栄養調査報告では、成人平均は生重量で62グラム(うち加工肉13グラム)に過ぎない。調理で20パーセントほど軽くなることを考えると、日本人の大半は、欧米が勧告する摂取量を超えていません。今の段階では、少ないかもしれないが、確実に欧米化しているため、注意する必要がある。

逆に、赤肉をまったく摂らないと問題も生じます。赤肉に含まれる飽和脂肪酸はコレステロールを作り、血管の重要な構成成分になります。コレステロール過多は動脈硬化のリスクを高めますが、少なすぎると脳出血の要因になるのです。多目的コホート研究では、脳卒中や心筋梗塞の発症リスクが低いのは、飽和脂肪酸摂取量が一日20グラム(牛乳を毎日200グラムと肉類を二日に150グラム)程度のグループでした。また、赤肉には感染への抵抗力を上げる作用があることも指摘されています。赤肉も一日80グラム程度までなら、健康的な食品と言える。

食品が原因で「がん体質」になってしまうことがある。

予防のためにもがん細胞が好む食品を知り、食べる量を減らすことが大事となります。日本人の2人に1人がなる「がん」。その発生に毎日の食事習慣が深く関わっている。

“がん細胞の好むの食品”をとり続けていれば、当然リスクが高まります。

少し前になりますが、1996年NCI(米国国立がん研究所)報告では、がんになりやすい体質の人やがんを再発しやすい人は、遺伝的な要素もありますが、毎日の食事習慣が発症原因の3割を占めるという研究が発表されました。

欧米では医科栄養学に基づき、ここ20年ほど食事を重視するがん対策がとられるようになった。その結果、1971年以降アメリカ人のがん死亡率は低下している。

「がん家系」と遺伝的要素の場合もありますが、親から子への食事が伝承されている事が多いため遺伝的要素ではなく、食事、食材が「がん家系」を形成していることも考えられます。

赤身肉・加工肉

赤身肉が原因になるというのは、まだ調査研究中です。 イギリスのとある医療グループでは赤身肉を食べるグループと食べないグループで、発生または再発率に関連性があるかという調査です。差はあるものの、統計的に有意な差はないとされている。 WHOも赤身肉は、リスクを上げる可能性があると思われるという程度となってます。

まずは豚や牛、羊などの赤身肉。これらの動物性食品の摂取が多いと大腸がんや乳がん、前立腺がんのリスクが高くなります。さらに赤身肉は鉄分が多くて酸化しやすい。活性酸素も発がんの要因になるので、がん患者はとらないほうがいい。

赤身肉を避ける理由は大きく2つ。人間は食品からタンパク質を摂取すると、肝臓でアミノ酸に分解し、必要なタンパク質に作り替える。しかし、赤身肉の動物性タンパク質は分解しにくいため、多食すると代謝に負担がかかり、がんのリスクが増大する。

牛の赤身肉を毎日食べる人は月1回程度しか食べない人と比べ、がんになる危険度が約2・5倍高まるという報告もあります。

動物性脂肪(飽和脂肪酸)のとりすぎも、血液中にLDLコレステロールを増やし、がんのリスクを高める要因になる。このLDLコレステロールが酸化すると、毒性をもって動脈硬化を進める『酸化LDL』に変わる。免疫細胞の『マクロファージ』にはこの酸化LDLを処理しようとする性質があります。飽和脂肪酸をとりすぎると、身体を守る免疫細胞が酸化LDLの処理に過度に使われ、がん細胞が発生しやすくなる。

 

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